INTERVIEW

- 現場を駆ける先輩たち -

メディア報道部の仕事


電子版「山陽新聞デジタル」

 2014年6月に創刊した電子版「山陽新聞デジタル」(愛称・さんデジ)の管理と運営が主な業務です。ポータルサイトYahoo!ニュースやSNSのLINE、他に県内外の契約したマスコミ、法人などへのニュース配信を行っています。「動画」取材やまれに“紙”の新聞への記事出稿を行っています。

思い出


柔軟性を持つことの大切さ

 駆け出しの社会部、次に倉敷支社(当時)、そして岡山国体(2005年)の補強要員としてCATV出向と1年目で3カ所の職場を経験しました。それぞれの現場は仕事内容もさることながら人間関係に至るまですべてが異なり、柔軟性を持つことの大切さなどが分かりよい勉強ができました。

 津山支社時代、管内のある山に死体が遺棄されたという事件も印象に残っています。現場に通じるすべての登山道は警察の規制線や警備が敷かれ立ち入れなかったので、隣の山から尾根伝いに標高約800メートルを登り、そこから他社が空撮するヘリコプターの位置を目標に700メートルほど道なき道(崖?)を下りて警察が捜索している現場写真を撮りました。その1枚が紙面に載った時、すべてが報われました。

 失敗も数々あります。倉敷支社時代、夜中に火事で呼び出しがあり現場に車で向かっていた時のこと。今より精度がよくないカーナビに現地の住所を打ち込んで、指示通りに運転して到着した場所が山の上の墓地でした。身の毛のよだつ思いをしたのも束の間、消防署に今度は住所ではなく目標の建物を聞いて急いで現場に向かいました。しかし、すでに鎮火しており、デスクが求める写真が撮れず怒られました。先輩から車の窓を開けて運転し、消防車のサイレンの音や煙の臭いを頼りに現場へ向かえ、とアドバイスをもらいました。

私の仕事って?


「現場」に足を運ぶこと

 とにかく「現場」に足を運ぶこと。これに尽きます。自分の目で見て耳で聞いて体で感じて、初めてニュース価値が分かるものです。その分野で経験を積んでいて、おおよそのことが分かっていても読者目線になって質問をする。誰のために取材をしているのかを忘れないことが大切です。

 現在のさんデジの業務では、どのニュースが読者の関心を集めているのかが瞬時に分かるので、自分が見出しを付けて配信したものが多くのクリック数になったり全国的な話題になったりすると、読者のために役に立ったのではないか、また、執筆した本紙記者のためにもよかったなと思います。

 電子版「山陽新聞デジタル」(愛称・さんデジ)が、このネット社会の中でどう育っていくのか、まだ手探り状態ですが、これまでの自分の経験を生かしながら、かつ時代の潮流に逆らわずに研究を重ね、存在感を示していけるメディアにしていきたいと思っています。

入野 晶彦(いりの あきひこ)

編集局メディア報道部

2003年4月入社。文学部卒。

倉敷支社(現倉敷本社)、岡山ネットワーク(CATV)出向、政治部(現報道部)、岡南支局長、社会部(現報道部)、津山支社、ニュース編集部などを経て2016年から現職。休日には、録りためた様々なジャンルのテレビ番組を見たり、雑誌や本を読んだり、ネットサーフィンでリフレッシュ。音楽演奏会に行き、目を閉じてただ演奏を聴くことも大切な時間。