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2018トップインタビュー




命の尊厳見据え儀礼文化継承
 —今年は創業105年。次の時代へ向けてどんな思いをお持ちですか。
 私どもが携わるのは「人間産業」。人間にとって最も大切な、命の尊厳に一番近い仕事をさせていただいています。学ぶことはまだ多く「百尺竿頭(かんとう)に一歩を進む」と言いますか、責任の重さを自覚しながら、一歩一歩本業を磨き続けることで「いのうえらしさ」を追求していきたいですね。
 —葬儀業界の現況は。
 近年は家族葬や、通夜・告別式などをせず火葬だけで済ませる直葬が増えています。宗教観の変化に加え、コスト面だけで葬儀を捉える風潮が大都市圏から地方にも広がっており、大いに疑問を感じています。故人に対して残された方々の思いをどう伝えるか、葬儀を通じて儀礼文化を次代にきちんと継承していかなければならない。それが私どもの務めだと思っています。
 —そうした状況を踏まえ、社業では何に力を入れておられますか。
 当社が存在感を発揮するには、主体性を持って自らの仕事を磨く人材の育成が欠かせません。毎月1回、社員向けに「社長塾」という講話の会を開き、当社のあるべき姿、葬儀業界や他の業界の話、また私が関西学園(岡山市)の理事長を務めている関係から教育問題など多岐にわたって話しています。いつも強調しているのが社是の「仁・礼・和」と「不二一如(ふにいちにょ)」。礼節をわきまえ、愛情と思いやりをもって和を尊ぶ、そして互いの主体性を理解した上で尊敬し合う。葬儀では故人はもちろん、ご遺族のケアにも心を尽くす必要があります。また「終活」サポートにも取り組んでいます。私どもの仕事は、満足という点で限りがありません。社員には高い精神性をもって仕事に臨むよう徹底してまいります。
 —倉敷商工会議所会頭(2期目)として、地域振興にも尽力されています。
 力を入れているのが、子どもたちに地域の魅力を再認識してもらう「倉敷未来プロジェクト」。少子化に伴い、大学が存続できなくなる「2018年問題」が現実のものとなる中、子どもたちの郷土愛を醸成し、定住を図る狙いです。現在、高梁川流域7市3町による中枢拠点都市構想が動いていますが、倉敷市は十数もの総合病院があるなど恵まれた環境にあり、さらなる都市機能の向上が期待できます。誇りを持って地域社会に貢献してくれる若者の育成に、今後も官民挙げて取り組んでいきたいと思います。



企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2018年4月1日付 山陽新聞朝刊に掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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