備前|土と炎から生まれる造形美|From Earth and Fire, Exquisite Forms|2020年10月10日[土]→11月8日[日] 岡山県立美術館|《角花生》2008年 岡山県立美術館蔵|伊勢﨑 淳|来場予定:10月17日(土)アーティスト・トーク

「備前展」ご来場にあたって

新型コロナウイルス感染症の拡大を防止し、

お客様に安心して本展をお楽しみいただくため、

下記のご協力をお願いいたします。

混雑緩和のため、日時予約をお願いいたします。右のQRコード、もしくは下の予約サイトより、ご予約ください。
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9月1日(火)10:00~ 予約受付スタート

※予約されていない方もご入場いただけますが、会場の混雑状況により、
お待ちいただく場合があります。日時予約がない方は来館者カードのご記入をお願いいたします。
観覧券が別途必要です。事前に前売り券発売所でご購入ください。
お問い合わせ
岡山県立美術館 086-225-4800

開催概要

会期 2020年10月10日(土)〜11月8日(日)
会場 岡山県立美術館(岡山市北区天神町8-48)
開館時間 9:00~17:00〈入館は閉館の30分前まで。10月30日(金)は19:00まで開館〉
休館日 月曜日(ただし、11月2日は開館)
主催 岡山県立美術館、山陽新聞社、NHK岡山放送局、NHKエンタープライズ中国
協賛 備前自動車教習所グループ
協力 岡山県立博物館、岡山県華道連盟、協同組合岡山県備前焼陶友会、備前陶心会
助成 公益財団法人福武教育文化振興財団
後援 岡山県教育委員会、岡山市、岡山市教育委員会、備前市、備前市教育委員会、瀬戸内市、瀬戸内市教育委員会、岡山県公民館連合会、岡山県郷土文化財団、公益社団法人岡山県文化連盟、oniビジョン、倉敷ケーブルテレビ、FM岡山、レディオモモ、FMくらしき

観覧券情報

観覧料
前売り券(一般のみ・10月9日まで販売): 800円
備前焼豆皿付きチケット
(一般のみ・300枚限定):1,000円(ローソンチケットのみ販売)
当日券:一般 1,000円、 65歳以上 900円、 大学生 500円、 高校生以下無料
年齢を確認できる証明書をご持参ください。
※キャンパスメンバーズ制度加盟校の学生は無料。
前売り券発売所
岡山県立美術館ミュージアムショップ、山陽新聞社サービスセンター、
山陽新聞各販売会社および販売所(取り寄せ)、岡山県内の主要プレイガイド、
ローソンチケット(Lコード:61470)、セブンチケット(セブンコード:085‒097)、
チケットぴあ(Pコード:685‒355)

備前|土と炎から生まれる造形美|From Earth and Fire, Exquisite Forms|岡山県東部、備前市伊部地域を中心に生産される「備前焼」は、釉薬を施さず焼き締める素朴なやきものとして古くから愛されてきました。窯変とよばれる薪窯を主とする焼成によって生まれるさまざまな表情(景色)が他のやきものにはない見どころとなっています。本展は国立工芸館館長唐澤昌宏氏の監修により選りすぐられた作品を、東京を皮切りに栃木(益子)、山口(萩)、滋賀(信楽)、兵庫(丹波)、愛知(瀬戸)と全国の窯業地を巡回、《無釉焼き締め陶》という備前焼の個性を強くアピールするものです。また、備前焼の本拠地である岡山会場では、全国巡回の作品と、現存作家の新作や岡山県立博物館が所蔵する大壺やすり鉢などの古備前、個人所蔵のめずらしい彩色備前や特色ある細工物など約80点を美術館独自で展示します。備前焼の魅力を再確認していただきたいと思います。

Ⅰ章 源流としての備前焼 茶の湯のうつわを中心に|第Ⅰ章では、桃山時代から江戸時代初期の花入、水指、茶碗、茶入など茶の湯のうつわの名品を中心に、生活雑器や窯道具などもあわせて古備前の魅力を紹介します。

  • 《耳付花入 銘 太郎庵》
    桃山時代(16‐17c) 個人蔵
  • 《徳利 銘 トシワスレ》
    桃山時代(16‐17c) 個人蔵
  • 《陶板》
    桃山時代(16‐17c) 人間国宝美術館蔵

Ⅱ章 近代の陶芸家と備前焼 写しと創作|第Ⅱ章では、桃山時代の茶の湯のうつわに魅力を感じ、その美観を自らの作品に取り込もうとした金重陶陽、藤原啓、山本陶秀、藤原雄ら歴代の人間国宝と金重素山、伊勢﨑満の作品を紹介します。

  • 《三角擂座花入》
    1953‐54年 岡山県立美術館蔵
    金重 陶陽
  • 《緋襷水指》
    1959年 東京国立近代美術館蔵
    藤原 啓
  • 《鳥の鉢》
    1973年 個人蔵
    山本 陶秀
  • 《窯変大深鉢》
    1969年 東京国立近代美術館蔵
    藤原 雄

Ⅲ章 現代の備前焼 表現と可能性|第Ⅲ章では、「備前焼とは何か」を常に意識しつつ、独自の素材、ユニークな造形により、新しい表現とその可能性を追求する9名*の作家を紹介します。*伊勢﨑淳、森陶岳、島村光、金重晃介、隠﨑隆一、金重有邦、伊勢﨑創、矢部俊一、伊勢﨑晃一朗

  • 《角花生》 2008年 岡山県立美術館蔵
    伊勢﨑 淳
    来場予定:
    10月17日(土)
    アーティスト・トーク
  • 《丸紋壺》 1973年 茨城県陶芸美術館蔵
    森 陶岳

  • 《大割木香炉》 2012年 個人蔵
    島村 光
    来場予定:
    11月8日(日)
    アーティスト・トーク
  • 《備前花器 海から》
    1999年 東京国立近代美術館蔵
    金重 晃介
    来場予定:
    10月31日(土)
    アーティスト・トーク
  • 《混淆陶筥》 2016年 個人蔵(撮影:渞忠之)
    隠﨑 隆一
    来場予定:
    10月11日(日)
    特別対談
  • 《伊部茶盌》 2014年 グレンバラ美術館蔵
    金重 有邦
    来場予定:
    11月1日(日)
    アーティスト・トーク
  • 《三角扁壺》 2016年 個人蔵
    伊勢﨑 創
    来場予定:
    10月25日(日)
    備前焼フォーラム
  • 《光風》 2017年 個人蔵
    矢部 俊一
    来場予定:
    10月25日(日)
    備前焼フォーラム
  • 《打文花器》 2018年 個人蔵
    伊勢﨑 晃一朗
    来場予定:
    10月25日(日)
    備前焼フォーラム

全国巡回作品と、本拠地・岡山ならではの約80点を紹介します。合わせてお楽しみください。

  • 出品作家の新作
  • 岡山県立博物館所蔵名品選
    本年度から改修工事に入るため閉館している県立博物館。同館が所蔵する大甕や大壺、海揚がりの作品などをここに展示します。
  • 細工物優品展
    備前焼ってこんなにいろんな種類があるの?ってことを知ってほしい。白備前や青備前、彩色備前等、ちょっと珍しい細工物を集めました。
  • 備前焼ができるまで
    山土、田土、どんな違いがあるの?作品はどうやって作っているんだろう?備前焼制作に使用される材料や道具などをご紹介します。

備前焼まめ知識

備前焼は、田んぼの地下から採れる「ひよせ」と呼ばれる粘土や、山土でつくる焼き物。絵付けも釉薬も施さず、1,200度以上の高温で約10日間かけてじっくり焼き締めます。

窯の種類や作品の詰め方、燃料である松の割り木の焚き方などを工夫することで、さまざまな表情が生まれます。

・青備前(あおびぜん)
器肌が青灰色を帯びた備前焼。薪の灰に埋まるなどして酸素が不足し、不完全燃焼による還元焼成となり、土の中の鉄分が変化し青灰色になる。
金重陶陽《青備前諫鼓鳥香炉》(部分) 1938年 個人蔵
・伊部手(いんべで)
塗り土を施して焼成した備前焼。成形した素地の上に、粒の細かい水簸(すいひ)土や鉄分の多い黄土を塗って焼成することで、土に含まれている鉄分や長石(ちょうせき)分が釉状になり、光沢のある茶褐色や黄褐色、紫蘇色になる。
《広口茶入 銘 恵比須》 江戸時代(17c) 個人蔵
・胡麻(ごま)
窯変の一種で、焼成中に松割り木の灰が器に降り掛かり、高温で溶けて釉化したもの。土の成分、炎の状態、温度などによって白、黄、緑、黒色などさまざまな胡麻が表れる。灰が熱で溶けて垂れた状態ものを「玉だれ」「胡麻だれ」、胡麻を散らしたようなものを「飛び胡麻」、灰が溶けきらずに器肌に付着しガサガサとしたものを「かせ胡麻」などと呼ぶ。
・牡丹餅(ぼたもち)
窯変の一種で、焼成によって生まれる円形の跡。窯詰めの際、空間を効率的に使うため、平らな器の上に徳利などの小物を重ねて焼くと、その部分に灰が掛からなかったり、炎が当たらなかったりして、赤褐色や白色に抜け、まるで牡丹餅を並べたように見えることから、この名で呼ばれる。
《半月形手鉢》(部分) 桃山-江戸時代(17c) 個人蔵
・桟切(さんぎり)
窯変の一種。作品が灰に埋もれたり、窯の隅や大きな作品の陰に置かれ、直接炎が当たらず器肌の一部が還元焼成(酸素不足の不完全燃焼)となり、黒味を帯びた青灰色になったもの。窯の各室を仕切る桟の付近に置かれた作品にこの効果が多く生じたことからこの呼称がついたといわれる。
金重素山《伊部耳付茶入》 1974年 個人蔵
・緋襷(ひだすき)
大型の作品やサヤの中に稲わらを巻いた作品を置いて、焼成すると表れる襷(たすき)状のわらの跡。窯の中の作品同士がくっつくのを防ぐため、わらを巻いたり、はさんだりして焼成した際に生まれる窯変で、わらのアルカリ分と土の鉄分が化合して発色し、襷をかけたように見えることからこの名で呼ばれる。
《緋襷大皿》(部分) 桃山時代(16-17c) 岡山県立博物館蔵

関連事業

諸事情により内容変更や中止となる場合があります。

■基調講演&特別対談

日時/10月11日(日)13:30~16:00
〈基調講演〉13:30~14:30
 「備前焼の魅力と作風の展開 ―桃山から現代まで―」
講師/
唐澤昌宏氏(国立工芸館館長・本展監修者)
〈特別対談〉14:40~16:00
講師/
隠﨑隆一氏(出品作家・岡山県重要無形文化財保持者)
唐澤昌宏氏
会場/2階ホール
定員/100名(事前申し込みが必要)

■アーティスト・トーク

  • ・伊勢﨑淳氏(出品作家・重要無形文化財保持者)
     日時/10月17日(土)11:00〜12:00
     会場/2階ホール
     定員/100名(事前申し込みが必要)

  • ・金重晃介氏(出品作家・岡山県重要無形文化財保持者)
     日時/10月31日(土)
  • ・金重有邦氏(出品作家・岡山県重要無形文化財保持者)
     日時/11月1日(日)
  • ・島村光氏(出品作家・岡山県重要無形文化財保持者)
     日時/11月8日(日)
各日とも ①11:00~12:00 ②14:00~15:00
会場/地下1階講義室
定員/各回30名(事前申し込みが必要)

■備前焼フォーラム

日時/10月25日(日)13:30~16:00
会場/2階ホール
定員/100名(事前申し込みが必要) 
第1部「各窯業地からみた備前焼」
第2部「備前焼のこれからを考える」
  • ・パネリスト 
    〈第1部・第2部〉
    松﨑裕子氏(益子陶芸美術館学芸員)
    市来真澄氏(山口県立萩美術館・浦上記念館学芸員)
    マルテル坂本牧子氏(兵庫陶芸美術館学芸員)
    〈第2部〉
    伊勢﨑創氏、矢部俊一氏、伊勢﨑晃一朗氏(出品作家)
  • ・進行 福冨幸(当館学芸課長)

■お花で楽しむ備前焼 協賛花展

 出品作家の器と県内華道流派のコラボレーション作品を展示します。
  • ①池坊:10月10日(土)~11日(日)
  • ②小原流:10月16日(金)~18日(日)
  • ③専敬流:10月23日(金)~25日(日)
  • ④桑原専慶流・華道高野山:10月30日(金)~11月1日(日)
  • ⑤草月流・未生流庵家:11月6日(金)~8日(日)
会場/1階エントランス

【申し込み方法】
「基調講演&特別対談」
「アーティスト・トーク」
「備前焼フォーラム」

メール、はがき、FAXのいずれかで、
  • ①希望するイベント名(トークは時間も記入)
  • ②郵便番号・住所
  • ③氏名(参加者全員)
  • ④電話番号  を明記の上、
岡山県立美術館「The 備前展 係」までお申し込みください。
応募多数の場合は抽選し、当選者のみに聴講券をお送りします。
【締め切り】
9月24日(木)必着
【申し込み先】
岡山県立美術館

〒700-0814 岡山市北区天神町8-48
T E L:086‒225‒4800
F A X:086‒224‒0648
MAIL:kenbi@pref.okayama.lg.jp

おともで備前

2020年10月10日(土)より岡山県立美術館で開催される特別展「The 備前―土と炎から生まれる造形美」にあわせ、岡山県博物館協議会加盟各館が、それぞれの館の特色をいかした応援企画「おともで備前」を実施します。
各館所蔵の備前焼や備前焼にちなんだ展示、イベント等をお楽しみください。
【スタンプ押印期間:8月1日→11月8日】
ご招待!

「おともで備前」参加館5ヵ所以上のスタンプを集めた方は先着300名様まで「The 備前展」を無料でご観覧いただけます。スタンプを押した台紙を県立美術館チケットカウンターにご提示ください。

おともで備前 参加館

  • 1

    岡山映像ライブラリーセンター

    〒700-0823 岡山市北区丸の内2丁目7-7
    TEL 086(225)8622
    映像で見る備前焼【備前焼 作家たちの土への想い】
    (9月7日~10月30日)
  • 2

    岡山・吉兆庵美術館

    〒700-0903 岡山市北区幸町7-28
    TEL 086(364)1005
    常設展【備前焼の歴史と人間国宝】
  • 3

    岡山県立記録資料館

    〒700-0807 岡山市北区南方2-13-1
    TEL 086(222)7838
    【古文書と公文書にみる備前焼】
    (9月15日~10月17日)
  • 4

    岡山シティミュージアム

    〒700-0024 岡山市北区駅前町15-1
    TEL 086(898)3000
    備前焼・木村コレクションから古備前の「大布袋香炉」
    「大獅子伏せ香炉」を「The 備前展」+α展示に特別出品
  • 5

    (公益財団法人)吉備路文学館

    〒700-0807 岡山市北区南方3-5-35
    TEL 086(223)7411
    特別展【吉備路の文学者とスポーツ展】の中でのミニ展示
    (~9月6日)
    生誕110年 特別展【高祖保展】〜雪の詩人(9月13日~12月6日)
  • 6

    林原美術館

    〒700-0823 岡山市北区丸の内2-7-15
    TEL 086(223)1733
    岡山後楽園延養亭復元60周年記念事業協力展示
    企画展【博学多才 ─池田宗政の学びとその生涯─】の中でのミニ展示
    (9月19日~11月23日)
  • 7

    夢二郷土美術館

    〒703-8256 岡山市中区浜2-1-32
    TEL 086(271)1000
    art café 夢二でスイーツを備前焼の器で楽しめます
  • 8

    狸庵文庫美術館

    〒700-0031 岡山市北区富町2-13-14
    TEL 086(253)2710
    企画展【古備前と金重陶陽展】
    (10月1日~2月末)
  • 9

    黒住教宝物館

    〒701-1212 岡山市北区尾上神道山
    TEL 086(284)2121
    【あつまる 生きもの】展(~10月1日)
    【神道山 備前】展(10月7日〜11月26日)
  • 10

    備前市立備前焼ミュージアム

    〒705-0001 備前市伊部1659-6 
    TEL 0869(64)1400
    閑谷学校創学350年記念
    特集展示【閑谷ゆかりのやきもの】(9月30日~11月23日)
備前焼の展示がない場合もあります。詳細は岡山県立美術館ホームページや参加各館へお問い合わせください。
*新型コロナウイルス感染拡大を受け、予定が変更される場合がございます。あらかじめご了承ください。

会場アクセス

JR岡山駅後楽園口(東口)より 徒歩約15分
路面電車:東山行「城下」下車 徒歩約3分
岡電バス:藤原団地行「天神町」下車すぐ
宇野バス:四御神/瀬戸駅/片上方面行「表町入口」下車 徒歩約3分 岡山後楽園行「岡山県立美術館」下車すぐ
循環バスめぐりん:「表町入口」下車 徒歩約3分
※ご来場の際は、できる限り公共交通機関をご利用ください。
岡山県立美術館

〒700-0814

岡山市北区天神町8-48

TEL 086-225-4800

/ Fax 086-224-0648


E-mail: kenbi@pref.okayama.lg.jp

https://okayama-kenbi.info