第53回日本書展・第46回岡山県の書展 第2日
第53回日本書展・第46回岡山県の書展第2日は、10月16日、岡山県書道連盟の梶谷純子理事と研山照青理事の席上揮毫とギャラリートークが行われ、朝から大勢の書道ファンが詰めかけました。
今回の席上揮毫とギャラリートークは令和2年以降に理事以上に昇格した書道連盟会員が登壇。これから全国の公募展でも県内の書壇でも活躍が期待される気鋭の書家による揮毫と解説は書道愛好者の注目を集めています。
梶谷理事は高校で教鞭をとる現役の教諭で、書道部で多くの生徒を指導しています。席上揮毫では、和歌の31文字に込められた日本の美を書くことや、古典臨書から作品への展開などを、自ら揮毫した作品を基に解説しました。
また、ギャラリートークでは対話型鑑賞の手法を取り入れ、これまでの書展ではあまりなかった解説を試みていました。
午後は、漢字の研山理事の席上揮毫でスタート。研山理事は岡山県内では珍しき、北魏楷書を書く書家。北魏楷書の歴史背景を述べた後、揮毫では、比較的ゴツゴツとして無骨なイメージの北魏楷書を1字1字変化をつけながら見せる工夫を披露。起筆時の筆の入れ方や線の引き方の工夫でアクセントを...と具体例を見せながら揮毫解説を行いました。
また、ギャラリートークでは「書は読むのではなく、見るもの」というコンセプトの基に、書の鑑賞法を解説。白黒、細太、濃淡などの対比の妙だけでなく、紙、落款まで、いろいろな楽しみ方があると紹介。その楽しみ方に沿って巨匠作品を集まった書道ファンと見て回りました。
同展の開場時間は10時から18時まで(17日は16時半、20日は17時閉場)です。席上揮毫とトークは、すべての日で開催します。当日券は一般500円。高校生以下無料です。