用水路の清掃に気軽に取り組んでもらうため、岡山市立東公民館(同市中区高屋)は、住民向けに用具の無料貸し出しを始めました。集めたごみの回収を業者に手配できる市の事業も活用。準備や片付けの手間を軽減する試験的な運用で、10月末まで希望者を募って効果を検証します。
瀬戸内海へのごみの流出防止を狙いに、用水路での効果的な回収や運搬の方法を探る実証実験。瀬戸内オーシャンズX推進協議会の助成で山陽新聞社が提供していた長短2種類のたも網計15本、ごみを集める爪を取り付けた手製の「引っかけ棒」10本を最長1週間貸し出します。土のう袋と回収の目印になるタグも提供します。
参加者はごみを可燃、不燃に分けた上で袋にタグを付け、交通の妨げにならない路肩などに置いておき、市に回収を依頼すると業者が撤去する仕組みです。用水路のごみの多くは水気や泥を含んでおり、活動した人がごみを運ぶ際に車を汚す心配もないことも特徴です。
公民館は回収量や参加の頻度、課題などを検証する予定で、「誰でも清掃に取り組める環境を整えた。事業の効果を見極めたい」としています。