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2018トップインタビュー




アジアでの事業展開拡大へ
 —造船業界の現況をお聞かせください。
 国内各社はこれまでの受注分があり、向こう2年分程度の仕事量は確保していますが、中国や韓国などとの競争で引き続き厳しい状況です。日本では大型客船事業から撤退するなど、改めて先行きの深刻さを認識させられましたが、これからは船価で勝負するのではなく、推進性能の向上や環境対策などの技術を生かして付加価値の高い高級船を目指すべきでしょう。欧州はすでにそうした船を手掛けて競争を勝ち残りつつあります。
 —貴社のプロペラのシェアは国内約90%、世界約30%に上ります。業界の潮流にどう取り組まれていますか。
 環境性能に優れた効率的な推進力の提供が基本です。軽量で、振動や騒音抑制に大きな効果のある新素材・炭素繊維強化プラスチック製の内航船向けプロペラを開発したほか、プロペラの前に取り付けて燃費の向上を図る独自の船尾ダクトなど省エネ付加物の開発にも力を入れています。こうしてプロペラ本体に加え、さらなるサービス領域の拡大に努めてまいります。
 創業以来90年を超えました。長年プロペラ一筋でやってきましたが、新たな成長を目指すには変革が必要です。新技術の開発、生産性の向上はその大きな柱です。一方で組織、経営、働き方の変革を目指す「カエル活動」も同時に取り組んでいます。
 —海外での事業展開はどうお考えですか。
 昨年、中国で初めて上海市に製品の据え付けや修理を行うサービス拠点を設けました。海上交通の要の都市であり、メンテナンス需要に期待しています。既にベトナム、フィリピン、マレーシアに工場を置いていますが、東南アジアは域内の海上輸送が活発化し、幅広い船種で当社製品が使われています。残る大きな市場はインドネシア。島国で船舶の需要が高く、近い将来に何らかの形で事業展開したいと思っています。
 —そのための人材育成に取り組まれていますね。
 技能スタッフは現地から1年間呼び寄せ、日本式モノづくりを教えて帰し、高い製造レベルにあります。次は現地で責任を持って事業を行う経営者が必要です。マネジメントとファイナンスだけでなく、地元の人との付き合い方までしっかりとできる人材を数多く育てていきたいと思っています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2018年4月1日付 山陽新聞朝刊に掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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