プレミアム倶楽部

2026トップインタビュー




内部変革 未知のシナジー創出
 —社長に就任されて2年。グループの業況はいかがですか。
 おかげさまでグループ全体では増収増益となりました。中でも、カイタックファミリーのボリュームゾーン向け商品や生地の輸出部門が好調です。為替の激しい変動や物価高騰といった不透明な経済状況下ではありましたが、着実に成果へつなげられたことは大きな自信になりました。しかし、この結果に甘んじるつもりはありません。既存事業の収益基盤をさらに盤石なものへと磨き上げると同時に、次代の柱となる新規事業の種まきを加速させ、持続的な成長を追求していく構えです。
 —社内制度の改革はいかがですか。
 従業員のモチベーションを上げ、新しい挑戦を後押しするため、まずは人事評価制度の再設計に取り組みます。売り上げなどの業績だけでなく、成果を出すためのプロセスといった数値化しにくい部分もきちんと評価するよう基準を明確にしていきます。また、なりたい将来像の実現のために、必要なスキル習得などのプランも明確に提示。こうした改革によって、仕事へのやりがいや誇りを感じる「エンゲージメント」を高めていきます。現在従業員へのヒアリング段階で、再来年度からテスト運用する予定です。
 —ブラッシュアップする部分は。
 アパレルのものづくりは、企画、仕様書作成、生産、納品までアナログな部分が多く、ITやAIをどこまで活用できるか検討中です。例えば画像から商品の属性をAIが認識するなど、企画業務に導入を考えています。また、日本のアパレル市場が縮小する中、米国や東南アジアなど海外事業の強化も視野に入れています。
 —今後の展望を。
 先々代が掲げた社是は「誠実」。アパレル事業を軸に、不動産、学校、ヘルスケア、飲食、米国事業など多様な業種の企業を一つのビジョンにまとめるのは簡単ではありませんが、どの事業も、お客さま、仕入れ先さま、また従業員に対して誠実な会社であることが大前提だと考えています。その上で私が掲げているテーマは「シナジー(相乗効果)が加速する、強靭(きょうじん)な組織へ。今こそ、内部から変革を」。点在する多角的な事業を有機的に結びつけ、個々の専門性が響き合う「未知のシナジー」を生み出していきたい。そのためにも原動力となる従業員一人一人が正当に評価され、誇りを持って仕事に取り組める環境の整備を最優先で行ってまいります。




企画・制作/山陽新聞社メディアビジネス本部
※2026年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

>>山陽新聞プレミアム倶楽部トップへ