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2026トップインタビュー




新鮮な牛乳の広域流通が使命
 —業界の現況はいかがでしょうか。
 新型コロナウイルスの感染拡大による社会の変化と、世界情勢の不安定化による飼料価格・燃料代の高騰により、生産者は年々減少しています。この5年間で全国の酪農家の約4分の1が廃業を余儀なくされ、戸数は1万を下回りました。酪農の未来を守るため、当社では商品の値上げを段階的に実施。消費者の皆さまには負担をおかけしていますが、ご理解を賜りたいと思います。一方、1戸当たりの飼育頭数は増加傾向で、大規模化が進行。当社も笠岡市などに大口の仕入れ先を確保し、生産の効率化を進めています。
 —生産面でのこだわりと、取引先拡大に向けた展望をお話しください。
 ヨーグルトや乳飲料といった加工品は扱わず、牛乳の生産に特化しています。むしろ、その方が生乳を多く使用することとなり、酪農家の手取り増につながるからです。集荷後になるべく速やかに製造し、新鮮な牛乳を広域流通させることが社会的使命であり、酪農家に報いる最善の手段と認識しています。取引先は、九州から中部地方まで広範囲に及びますが、特に近畿圏は、関東地方の小売店の進出が相次いでおり、商機を見いだしています。市場に浸透すれば、アイテムが牛乳だけでも業績を伸ばせるとみています。
 —設備投資の状況はどうでしょう。
 近年の異常な猛暑の下では、品質保持のため温度管理が一層重要となっています。昨年は高温殺菌した牛乳を冷却する機器を増強しており、今年は出荷前の製品を保管する冷蔵設備の機能向上を計画しています。これまでも適切な設備投資を定期的に行っており、食の安全・安心を守るだけでなく、労務負担の軽減や生産性の向上にもつなげてきました。中長期的には新工場の建設も視野に入れて、経営を進めていきたいと考えています。
 —岡山青年会議所に所属し、青少年育成事業に取り組まれています。
 本年度は、まちづくり室こども未来育成委員会の副委員長を仰せつかりました。子どもたちのお金に関するリテラシーを高めようと、今年9月に小学生向けの金融教室を開催する予定です。貨幣の歴史や役割、税の仕組みなどを伝え、貯(た)めることだけでなく使い方についても学べる場にしたいと思っています。こうした活動を通じ、商品の本質的な価値を理解できる、自分なりの購買基準を持った子どもたちを増やしていきたいです。




企画・制作/山陽新聞社メディアビジネス本部
※2026年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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