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2025トップインタビュー




地域の企業へ意欲ある人材を供給
 —岡山の労働・採用市場の変化をどう見ますか。
 依然として人手不足感は続いていますが、その中でもこの1年で有効求人倍率は0・1%ほど下がっています。例えばDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展などで一般事務の求人が減っているように、職種や業種で濃淡が出ているようです。
 —キャリア形成支援について聞かせてください。
 私たちがやるべきは企業と働く人とのミスマッチをなくすことと考えています。一つは労働条件のミスマッチで、もう一つはスキル面でのミスマッチです。後者のそれを解消するために、派遣スタッフのキャリア形成支援に力を注いでいます。リスキリング(学び直し)や、例えば事務職から専門技術職へといったキャリアチェンジに積極的に取り組んでいます。
 —具体的に聞かせてください。
 2022年に始めたITエンジニアスクールは昨年8人が受講し、3人が当社の紹介で就業しました。ITに精通した人材のニーズは高いのですが、地方ではまだ人材は少なく、人材育成の取り組みは重要です。CADの基礎講座なども開き、学びの機会が提供できるよう努めています。
 —プロフェッショナル型人事制度の導入について教えてください。
 プロフェッショナルな人材の育成は企業の生産性向上につながります。旧来の専門職を“プロフェッショナル”と捉え、活躍すれば管理職と同等もしくはそれ以上の処遇も実現し得る、そのような制度です。それぞれの道でプロフェッショナルが育っていくために制度側で何ができるのか、まず当社の中でトライアルし制度改定を行っています。ほぼ大筋が見えており、25年度に一部をスタートさせ、26年度から本格導入する予定です。当社の取り組みを踏まえて、成功も課題も含めてノウハウを地域の企業にフィードバックし、貢献できればという思いです。地元企業で働きがいをもって生き生きと活躍する人材が増えることを願っています。
 —昨年は同業の2社を子会社化するM&Aも手がけました。
 労働者派遣法成立から40年がたち、業界では当時起業した「第一世代」が年代的に事業承継のタイミングを迎えています。M&Aなどを通じてシナジー(相乗効果)を生み出せる展望が見通せるのであれば、前向きに取り組んでいきたいと考えています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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