2026トップインタビュー



人生の節目に寄り添う宝飾品
—国内宝飾品業界の現況はいかがでしょうか。金やプラチナといった地金価格の高騰によって商品単価は上昇し、販売数量は減少しているにもかかわらず売り上げは横ばい、もしくは微増という状況です。金の場合、2025年1月は1グラム1万3千円程度でしたが、12月に2万5千円を超え、今年1月には3万円超を記録しました。2月末時点では2万8千円前後です。地金価格の高騰は業界にとって追い風のようで追い風ではありません。販売単価の上昇による売り上げ増であって客数は減っているので、中長期的には課題をはらんでいます。ただ、海外のラグジュアリーブランドはインバウンドを含めて好調に推移しています。
—物価高の影響はどうでしょうか。
これまで自分へのご褒美や奥さまへの感謝を込めて購入されていたお客さまが節約しているケースが増えています。宝飾品などに消費を向けることができる層と物価高で生活防衛を余儀なくされる層の二極化が進んでいます。そのような傾向を踏まえ、お客さまに選ばれる商品の開発、販売促進、接客レベルの向上などに、さらに取り組まなければと痛感しています。
—ジュエリーは時代を超えて長く愛され続けています。
宝飾品は「心のアルバム」と思っています。ジュエリーを見ると、購入時やプレゼントされた時の思い出が瞬時によみがえってくるものです。高価なものであればあるほど思い入れも深いもの。就職や昇進、お子さまの入学、記念日といった、さまざまな人生の節目に寄り添うことがジュエリーの役割なのではないでしょうか。
—宝飾品のリメークやリペア(修理)にも早くから対応されています。
限りある鉱物資源を有効活用するという意義があると同時に、家族のつながりを重視する人が増えてきているように感じます。例えば、祖母や母親が愛用していた指輪を譲り受けた場合、思いのこもった宝石はそのままに、デザインを自分好みに変えて身に着ける方も多くいらっしゃいます。
—21年にSDGs宣言をされましたね。
当社にとって持続可能性は非常に重要なテーマだと捉えています。翌年の22年から貴金属を買い取る新業態の店舗「aneta(アネタ)」を大阪で展開しており、再商品化や修理部門の充実を図っていきたいと思います。




山陽新聞社