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2025トップインタビュー




一人一人に寄り添えるケアを
 —新型コロナウイルスの5類移行から1年。感染症対策はどうですか。
 ウイルスの弱体化によってようやく落ち着き、昨秋から猛威を振るっていたインフルエンザも今現在は沈静化しています。しかし、万一感染者が出ると一気に拡大する恐れはまだあり、介護老人保健施設・恵風苑では、インフルエンザと同様の感染症対策を取るようにしています。面会にも慎重を期しており、感染があれば面会を制限するなど、引き続きコロナ禍初期と同様、迅速に対応するよう徹底しています。
 —医療、福祉事業の現況はいかがでしょうか。
 昨年、診療報酬・介護報酬が同時に改定されました。人材確保や働き方改革の推進、職員の処遇改善、医療と介護の連携を踏まえた加算も盛り込まれました。折からの医療機器や光熱費の高騰、医療従事者の賃金ベースアップなどの負担増もあり、業界全体に大きな影響を与える施策です。今年はコロナの補助金加算がなくなるため、国内の病院の約7割が赤字を余儀なくされるのではないかと予測されています。当院も職員の処遇改善に取り組みながら対策を講じていきます。
 —病院と介護の融合を図るべく人材の交流や人事改革に着手されました。
 昨秋より、整形外科病院と介護老人保健施設の両方を俯瞰(ふかん)できるようなスペシャリストを数年かけて育成しようと人事改革に取り組んでいます。まず事務職から着手し、今月から理学療法士や作業療法士、介護スタッフの人材育成も進めていくつもりです。特に施設は、働き手の確保が大きな課題です。人員不足を補うために数年前からベトナム、ミャンマーの技能実習生を受け入れてきましたが、今春新たに恵風苑で6人、恵風荘で4人を受け入れます。院内研修を経て、早く実戦で活躍してもらいたいと願っています。
 —2025年の抱負や展望を。
 病院、介護施設ともに、さまざまな困難を抱えられた患者さまがおられます。その多様性を受け入れ、患者さまお一人お一人に寄り添えるケアを心がけます。3年前にリニューアルした駅前診療所は、エリアの皆さまのよりどころとなりつつあります。今後は建物の老朽化が進む本院(岡山市中区国富)のリニューアルも視野に入れています。地域の病院との連携を深め、よりいっそう地域に貢献できる医療や福祉に努めてまいります。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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