2026トップインタビュー



安養は真のウェルビーイング
—理念についてお聞かせください。現代は行き過ぎた計らいの社会において生きにくさを感じる人々が増えています。本学園では創立以来、大乗仏教に基づく豊かな人間性の涵養(かんよう)を掲げてきました。社会で通用する資格や専門知識だけでは十分ではなく、生きる上で苦悩に直面したときに解決を見いだす豊かな人間性が重要であると考えます。大乗仏教の教えはどのような社会であっても「生きやすさ」を見いだすことができます。世代により価値観は移り変わりがありますが人類の普遍的な問題を直視することで在学中に学んだ仏教的な視点が社会に出て真に豊かな生き方を選択できると考えています。
—学園の現状はいかがでしょうか。
大学は健康スポーツ教育学部が2年目になります。学生は早朝からクラブ活動や学業に励んでいます。昨年度1年生のみで構成されたフットサル部が全国大会で活躍し創部1年目から結果を出すなど、作陽学園高等学校のサッカー部で培った伝統が大学に受け継がれています。完成した新体育館や運動施設を利用して、バレーボールやバドミントン、バスケットボールも熱のこもった指導が行われており、今年度は野球部も創部し活気に満ちています。他学部も多数の国際音楽コンクール入賞者や管理栄養士国家試験合格者、教員採用試験合格者は63人に上るなど、専門教育においても充実してきています。作陽学園高等学校は移転4年目になりますが進学クラスが充実し実績が出てきています。これまでのスポーツ校の伝統に加えて新しい魅力としてさらなる高校教育の可能性が地域の皆さんに浸透しつつあります。
—今後の展望については。
少子化による人口減少を筆頭にさまざまな課題が現代社会に問われています。不確実性社会におけるウェルビーイングという言葉は社会の悲鳴のようにも聞こえます。利己的な主義主張や物質的な豊かさを求めるばかりに起こる苦悩は日本のみならず増えており、このような現世的な生の安楽を求めるばかりではやむことがありません。「安養」とはお浄土の状態を表わしていますが、御教えの解釈やその価値観を持ち自利利他円満することによって真のウェルビーイング「安養」であることができると考えます。今後も設置校それぞれの専門教育と同時に、豊かな人間性を育むことを使命として、多様な個性が花開く真に豊かな社会において礎となるよう永続してまいります。




山陽新聞社