
2025トップインタビュー



60年の感謝を地域へ還元
—60周年を迎えられました。創業60年、先代から事業を引き継いで30年、長い間地域の皆さまに支えられてまいりました。お客さまの中には60年ずっと変わらず通ってくださっている方、さらにはお子さまお孫さまが新たなお客さまになっていただいている例もあり「地域に育てられてきた」企業であることを痛感しております。こうした地域への感謝を、他店にはないサービス提供という形でお届けし、さらに地域の皆さまに愛されるグループ事業展開を今後も進める所存です。また、次世代への早期事業継承を視野に入れ、スリムかつシンプルな事業と組織化を推進し、30年後を見越した体制確立に取り組んでまいります。
—モビリティー事業がコア事業として成長中です。
現在はSS(サービスステーション)の存在価値を高めるための取り組みが進んでいます。車両の燃費向上が急速に進み、SSの利用機会が減少傾向にあることから、新しい価値創出が命題でした。今後は「便利さと心地よさ」というニーズを満たす性質はそのままに、コインランドリーやコイン精米機など、生活に必要な「ついで」の機会を提供できる施策を盛り込んでいます。さらに時間をゆったりと過ごせるカフェスペースの拡充なども進行中で、ガソリン供給や車両のメンテナンスといった従来の目的を超えた地域のよりどころとなれるサービス提供を実施します。
—第二創業期としてのビジョンは。
当グループの事業はすべて地域・社会貢献に正面から取り組んでいるものであり、どんなに時代が変わっても創業時の視点は変わることはありません。むしろ、60周年の節目を迎えたことでより原点回帰への意識が高まっています。近年注力している福祉と農業の融合事業は、かねてより実現を目指してきた私のライフワークでもあり、障害者の就業機会創出をはじめ、障害者と健常者が自然な形で協働する社会を目指すものです。コインランドリー事業も福祉事業の一環です。いずれも進出予定の段階で、今後さまざまなアイディアを導入し、検討していきたいと考えています。さらに、今後の需要の高まりを見越して次代の柱として視野に入れているのが水素をはじめとした創エネルギー事業です。エネルギー不安が慢性化する中、小規模創エネルギーは地域貢献にもつながると捉えています。