
2025トップインタビュー



脱炭素を晴れの国岡山から
—20年以上前から太陽光発電事業に取り組まれています。ソーラーとの出合いは、建設業が不況に見舞われていた2000年代初頭です。住宅1棟に発電パネルを設置すると森林約1500平方メートル分の二酸化炭素削減効果があるとされ、地球温暖化が深刻化する中、脱炭素で社会貢献したいと思い事業を始めました。世界では米国などで化石燃料を掘れとする声も聞こえますが、当社は引き続き太陽光発電を主要事業として進めます。
私の出身地の備前市蕃山は、江戸時代の陽明学者・熊沢蕃山が隠せいした地。蕃山は無秩序な山林伐採を問題視し、植林などにより治山・治水を推進しました。その思想は、環境に配慮してエネルギーを生産する太陽光発電の理念にも通じます。今後は発電パネルに加えて蓄電池の普及も進め、「つくる」「ためる」の両輪で再生可能エネルギーの提案を強化していきたいです。
—建築事業では、岡山市中区海吉に初の分譲地を整備されました。
平屋に2階建てのメリットを付け加えた当社オリジナル住宅「平屋プラスワン」のモデルハウスを分譲地に建てました。高齢になったときの住みやすさを考えつつ「2階に部屋がないと物足りない」というお客さまに応えた設計です。10年後、20年後の暮らしを見据えた住まいとして顧客満足度も高く、手応えを感じています。住宅分野は長期優良住宅とソーラー・蓄電池を装備し、機能面でも他社に勝てるものを提供していきます。
—建設業の魅力とは。
職人不足は世界的傾向で、欧州では水道の修繕に2週間待たされることもあると聞きます。日本でも建設業の適性に気付かず他業種に就く人が多いようです。私自身、小学生時代に「発明工夫展」に参加し、電気式ビンゴゲーム機で最優秀賞に輝いたことが仕事の原体験となっており、工作や運動など学力以外の長所を評価する機会がもっとあっても良いと思います。建設業界を挙げ、仕事の魅力を伝えていきたいです。
—今後の展望をお願いします。
当社は建築、再生可能エネルギー、発電パネルの架台などのアルミ製品製造を事業の3本柱に据え、他にスペインでの旅行事業や観光地での飲食業なども手がけます。今後も一つのことにこだわるのではなく、時代に合った事業を柔軟に展開していきたいと考えています。時代を少し先取りした商品を提供し、社会に貢献していきます。