
2025トップインタビュー



包括的な次世代人材育成
—社会課題解決を図る積極的な教育体制づくりをされています。昨年、建学120年を迎え、学園の発展を担った短期大学の入学募集停止などもありましたが、次世代に向けて新たな一歩を踏み出しています。こども園から小・中・高校そして大学、大学院と発達段階すべてを網羅する総合教育機関を展開している法人は全国的にも多くありません。少子化と社会変動が急速に進む中、本質的な教育とは何か、地域からの期待に応えられる人材育成とは何かと、常に最適解を追求し続ける攻めの教育体制づくりに取り組んでいます。
—各学校部門での取り組みは。
大学教育では、心理学部新設と教育学部の再編により、AI(人工知能)が席巻する時代にあってますます重要性を増す「心」を学べる体制を構築しています。経営学部や短大幼児教育科の取り組みが表彰されるなど、外部からの評価を得ていることも本学の特長です。今後重視したい社会人基礎力養成に向け、全学教育推進センターや、副専攻で学べるデータサイエンス部門の強化にも期待が高まります。
中学・高校では文武両道教育を推進し、一人一人の可能性を引き出す充実した進路指導により進学実績が飛躍的に向上しています。さらに第三体育館の竣工(しゅんこう)など施設の充実を受け、一部の運動部だけでなく文化部も含めて部活動実績も著しく活性化しています。
開設から10年を迎える小学校はイマージョン教育が特徴。Mathの授業では、探究的な学びを取り入れ、単なる詰め込みではなく、論理的思考や概念の理解を重視した体系的な学習を実践しています。また「iPad」を活用した教育が高く評価され、「Apple Distinguished School」に認定されました。さらにOpen Dayや授業研究発表会を積極的に開催し、国内での交流を深めながら、多様な学習教材を活用した革新的な教育を推進しています。
幼児教育部門は、岡山県初の認定私立こども園として誕生して14年になりました。私学のメリットを生かした独自の取り組みが重要な幼少期の人間形成につながっています。
—今後のビジョンは。
少子化に歯止めがかからない今、質の高い教育は必須になると考えられます。学校運営の効率化はもとより、学校間の連携強化など、新しい教育体制への挑戦も不可欠だと捉えています。