
2025トップインタビュー



3キャンパス「ONE IPU」
—東岡山IPUこども園が開園し、大学との連携が進んでいます。環太平洋大の学生はもちろん教員も日常的に訪れています。机上で学問を積み重ねても、子どもの実態が分からなければいい保育士、いい先生にはなれません。子どもの日常生活で起きていることを大学でしっかりと研究し、実践に結びつけることが重要です。私は不登校の子どもたちと40年以上関わっています。困難にぶつかっても乗り越える勇気や力を養い、他者に優しくできるように、人としての基本を身につけるのがこども園です。学生たちには子どもの成長、発達、心理面を含めて理解してもらいたいと思います。
—大学の東京キャンパスに国際経済経営学部が誕生しました。
世界有数の経済圏である東京で、ビジネスデザイン、DXイノベーション、観光ホスピタリティの三つのコースで学べます。岡山、東京、ニュージーランドの3キャンパスで、「ONE IPU」構想がスタートします。単位互換制度を整え、1年間ニュージーランドに留学し、1年間東京で頑張り、岡山に戻って2年間で卒業するといった学び方ができます。世界に視野を広げ、それぞれの学年時にプロジェクトを持ち、課題に取り組んでもらいます。
—岡山キャンパスでは2026年4月、次世代教育学部に総合表現コースの新設を準備しておられます。
不登校の子どもは、自分の考えを言葉で表現し、他者とコミュニケーションを取るのが苦手なケースが多くあります。私は演劇集団をつくっており、歌や踊りの表現を通じて不登校の子どもたちが劇的に変わっていく姿を見てきました。教員を目指す学生にも、自分の言葉で伝え、子どもたちに笑顔を与えられる表現者になってほしい。ミュージカル俳優や芸能人を多数輩出してきた指導者ら多彩な講師を迎え、学生たちとミュージカルを制作してほしいと期待します。
—間もなく「IPUランニングパーク」がオープンします。
斜度5%全長200メートルのウレタン舗装走路をはじめ類例のないトレーニング施設です。夜間照明もあり、本学陸上部の学生だけでなく、アカデミーに所属する児童・生徒、警察官や消防職員ら走力を鍛える必要がある方にも利用していただきたいと考えています。岡山駅前広場にあった噴水がモニュメントとして設置されます。パークのシンボルになればいいと思います。