
2025トップインタビュー



技術屋集団を目指す
—会社として重視していることを教えてください。建築費の高騰、人口減少などから着工件数は年々減少しています。確実に受注依頼を獲得するためには、常に対応できる施工力が重要となります。そしてお客さまに選ばれる会社であり続けるには、品質と安全性、何より技術力が重要です。そこで、大工をはじめとする職人の研修や作業中にその技術を次世代に伝承できる体制づくりも行っています。
—目指す技術屋集団とは。
昨年の創業60周年を機に制作したテレビCMのテーマ通り、技術屋集団を目指しています。大工、内装、基礎など、さまざまな職人が有する技術をより光らせるには、意識の改革が必要だと思います。例えば、細かいところにまで気を使い、自ら何かに気付いて突き詰めることが技術の向上につながると思っています。そこで、意識改革に向けた月1回の研修を実施しています。
—デジタル技術導入の成果は。
2023年導入のCAD(コンピューター利用設計システム)により、図面上から的確な部材の数量を抽出し、より適正な見積もりを作成できるようになりました。現在は2人が専任していますが、将来的な見積もり部門開設も視野にソフトを活用できる人材を数多く育てようと思います。スピーディーに適正な見積もりを作ることで、より受注しやすくなると考えています。
—協力業者との連携に積極的に取り組まれていますね。
いずれは一個人事業主や一企業では受注しにくい時代になり、タイアップする必要性が出てくると思います。数年前より協力会との連携強化のため独自の「TAIHEI—net」を活用し、全ての職人・協力企業と情報を共有しています。システム化をすることで生産性も上がり、よりよい建物造りにつながり、お客さまの信頼も厚くなると確信しています。
—「社員マイスター」の目的は。
個人事業主である専属の大工や各種職人を社員登用する「社員マイスター」に力を入れているのは、自社のみで施工できる会社づくりを目指しているからです。長い付き合いから信頼する職人が社員になり自社の取り組みを理解することで、よりよい仕事ができると考えています。将来的には、知識と技術、経験を生かしたマイスターが、管理者として活躍してくれることを期待しています。