
2025トップインタビュー



変革を続け、持続的な成長へ
—新たなブランドメッセージ「一日も。百年も。」を2024年4月に策定しました。二つの想(おも)いを込めました。一つは「中国地域を基盤とするエネルギー事業者として、今日という当たり前の一日を支えていく。そして一日一日を重ねることで、この先の百年もこの地域を照らし続けていく」という使命。もう一つは、「事業環境が変化していく中でも、百年にわたってこの使命を果たしていくため、中国電力は変革を続け、持続的に成長していく」という決意です。この二つの観点による取り組みが、ステークホルダーの皆さまから求められている「サステナビリティ経営」すなわち「企業価値の向上と持続的な成長の両立」につながると考えています。
—50年のカーボンニュートラル実現に向けた取り組みは。
脱炭素化と競争力強化に向けた電源構成を達成するため、再生可能エネルギーをはじめ、安全確保を大前提とした原子力の活用、火力発電所の脱炭素化など、複線的なシナリオを描きながら幅広い手立てを検討しています。非化石証書と再生可能エネルギーを活用した電気料金メニューを提案するなど地域の脱炭素にも貢献していきます。
—島根原子力発電所2号機(松江市)が1月10日、営業運転を再開しました。
再び発電所を稼働させ、営業運転を再開することができましたのは、地域の皆さまのご理解のおかげであると考えており、心から感謝申し上げます。
発電所の運営にあたっては、安全確保を大前提に、引き続き緊張感をもって、安全運転の継続に努めるとともに、「安全性の向上に終わりはない」との考えのもと、新たな知見が得られた場合には的確に対応するなど、安全性への取り組みを着実に進めてまいります。
また、発電所の状況やこうした取り組みについては、適時・適切な情報公開を行い、地域の皆さまにご安心いただける発電所を目指してまいります。
—本年度の抱負は。
収支構造と財務基盤を回復軌道に乗せましたが道半ばです。島根2号機を安定稼働させ、島根3号機を1日も早く稼働できるよう全力で取り組みます。カーボンニュートラルに向けた電化推進などで、電気事業は成長事業として期待されています。再生可能エネルギーの拡大、原子力の安定稼働、火力の脱炭素化などの変革に向けて挑戦し、厳しい環境下でも「稼ぐ力」を身につけていきます。