
2025トップインタビュー



百貨店100周年 未来へ提言
—今年3月10日に百貨店100周年を迎えられました。天満屋は、1829年に西大寺の地で小間物店として創業し、呉服店を経て、1925年3月10日に百貨店に業態転換をしました。以来、100年間、地域と共に歩み続けてまいりました。100周年記念となる「百貨店100周年の日」当日に、若手社員から2040年に向けての経営提言を提出してもらいました。この提言を基に、天満屋のこれからの未来像を改めて考え直すきっかけにしたいと思います。
—地方百貨店の未来像とは。
天満屋は百貨店を核とする38社のグループで多彩な業態を展開しています。各社のノウハウや資源を活用し、地域が抱える課題を一緒に解決していくことが今後の地方百貨店のあるべき姿だと考えています。
23年度には地域連携事業部を新設し、岡山県、鳥取県の14の自治体、2大学と包括連携協定を締結。今後は地域の民間企業とも協力しながら、地域活性化につながればと展望しています。
—今年を教育元年として位置付けられています。
これまでも接客を基本にお客さまの信頼を得てまいりましたが、今年は原点に立ち返ってもっと「人」を育てる初年度にしたいと考えています。お客さまにより信頼される魅力的な人として成長してもらうため、興味ある分野について、勤務中にも積極的にe—ラーニングを使って学べるよう支援していきます。また、全員に取得してもらいたい「ギフトコンサルタント」をはじめ、業務に生かせる資格取得の受講費支援も行い「人材の天満屋」を目指します。
—外商の強化、店舗の魅力化にも取り組まれています。
外商部の機能や教育の強化に着手し、特に富裕層が求めるサービスをしっかりとご提案していきます。今年から2年間で、岡山本店と福山店の大幅改装も計画。例えば岡山本店では、地階のギフトサロンを拡充してコンシェルジュが全館の商品のご提案をできるようにします。子ども服フロアは、3世代で遊びや学びが楽しめる売り場に改装するなど、それぞれの店舗のお客さまのニーズに合わせた天満屋ならではの品ぞろえで、生活に潤いを与える「新しい地方百貨店」の創造に挑戦します。