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2025トップインタビュー




「攻」キーワードに先行投資推進
 —現況についてお話しください。
 時計は円安により輸入品の価格が上昇し、金をはじめとした原材料費が高騰しています。通常2、3年に1回という価格改定が、ブランドによっては年4回と頻繁になっているケースもあり、国内の愛好者にとっては購入のハードルが高くなっています。インバウンド(訪日客)の購買意欲は東京、大阪など大都市圏を中心に旺盛ですが、岡山などの地方都市にまで波及していないのが現状。経営環境は変化していますが、当社はぶれることなくお客さま第一主義を貫いていきます。機械式の時計の魅力を幅広い層に伝えていくとともに、富裕層に刺さる宝飾品を開発していきたいと考えています。
 —アクセサリー製造販売などの「アクトイースト」を子会社化しました。
 創業者が高齢のため事業承継先を探しており、プレゼンテーションの結果当社が選ばれました。アクトイーストが専門に扱う「ジェット」は1億年以上前の木の化石で、あと数年で枯渇するという希少性から幻のジュエリーと呼ばれています。英王室が喪に服す際に身につけられるほか、日本の皇室でも使われています。今後ブランド化を進め商品価値を高めていきたいです。
 —岡山県外の店舗も充実しました。
 自社ブランドのジュエリー「ベルブランシュ」などを扱う銀座店は堅調で、「銀座に店を持つ」という宣伝効果の高さに驚いています。今後力を入れたいのは、岡山以西のエリア。広島は高級商材の販売が難しいと言われていますが、街全体に勢いを感じています。福岡はアジアの中心となりうるポテンシャルを持ち、インバウンドの買い物が期待できます。私のこの1年のキーワードは「攻」。既存店のリニューアルに加え、新店舗の出店など先行投資を進めていく考えです。
 —今後の展望をお聞かせください。
 本店がある表町商店街は少しずつにぎわいが戻りつつありますが、各事業者が努力しなければいけない状況に変わりはありません。店主の若返りが進んでおり、新しい発想で盛り上げていきたいです。また、2026年の完成を目指し、新しい本社ビルの建設を計画中。1階に店舗、2階はイベントスペースを設ける予定で、3、4階に入る本社オフィスも洗練されたものにして、内勤社員の働く環境を向上させます。岡山市内にハイブランドの店舗が減っている中、使命感を持って時計・宝飾品販売の灯(ともしび)を守っていきます。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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