
2025トップインタビュー



制服のチカラや役割を発信
—セレクトショップ運営のシップス(東京)とライセンス契約を締結されました。狙いと展望は。シップスが提案する洋服はトラディショナルを今日的に解釈し表現しており、これは「学校制服の基本はトラディショナルである」というトンボが考える学校制服の在り方に通じるものがあります。シップスの服へのこだわりと当社の「学校らしさ」を融合し、学生服ブランド「SHIPS SCHOOL YEARS」を展開。学生時代という、かけがえのない限られた時間を笑顔で元気に過ごせるスクールウエアを提供していきます。
—2024年もスクールウエア総合展示会が盛況でしたね。
「制服のチカラ」をテーマに、大阪、名古屋、東京、福岡の4会場で開催。ユニホームの持つ、デザイン面や機能面のチカラを紹介するため、警察官や看護師、消防官など身近な職業制服を展示しつつ、他校との識別の役割をはじめ、学ぶスイッチの切り替え、帰属意識の醸成などさまざまな力を持っている学校制服において、トンボが持つ「開発力」「提案力」「問題解決力」「生産力」を四つのカテゴリーで展示しました。この展示会は先生が現物を見たり触れたりすることで、それらの力を体感できる機会であり、今年も開催予定です。
—環境に優しい「昇華転写」の加工専用施設が昨年稼働しました。
昇華転写は、特殊なインクを使って生地に直接デザインを写す技術。水を使わない環境に配慮した手法で、さらに生地の伸縮性や通気性を損ないません。美咲工場(岡山県美咲町)で加工していましたが、需要が旺盛なことから紅陽台物流センター(玉野市)隣に「昇華センター」を整備。2050年には環境に配慮した製品比率100%を目標にSDGs(持続可能な開発目標)を見据えて生産に取り組みます。
—紳士服製造販売の創作屋(総社市)を子会社化し、自社ブランドの1号店もオープンしました。
創作屋とは技術指導を受けるなど、かねてからつながりがありました。創作屋のきめ細やかで丁寧な仕事を制服の製造に取り入れるとともに、当社の多能工化や生産性の高さを紳士服作りに還元していきたいです。昨年、オーダースーツの自社ブランド「SOU Laboratory」の1号店が岡山市内にオープン。今後さらに浸透を図り、ゆくゆくは大都市圏に展開させたいと考えています。