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2021トップインタビュー




持続可能な鉄道運営に向けて
 —新型コロナウイルス感染拡大の影響が大きいですね。
 山陽新幹線のご利用は対前年比6割減です。在来線では通勤のお客さまが9割まで戻る一方、通学のお客さまは大学のリモート授業の増加もあり、8割の回復です。鉄道事業の売り上げが落ち込み、大変厳しい状況です。ご利用の減少を受け、物販・飲食や宿泊事業も打撃を受けています。このような時こそ、基幹事業である鉄道の安全・安心に立ち返り、輸送サービスを持続的に提供していくことが一番大切だと思っています。
 —安全・安心とは、具体的にどのようなことですか。
 まず申し上げたいのは、福知山線列車事故(2005年)を惹(ひ)き起こした会社として、二度と重大な事故を起こさないように安全最優先の輸送に尽力する点です。また、コロナ禍に対しては、駅や車両の消毒・抗菌仕様の徹底、ICカード乗車券「ICOCA(イコカ)」やネット予約の拡充といった非接触・非対面化などを通してお客さまの不安を少しでも取り除いてまいります。
 また、将来にわたり持続的に運営できるよう、ご利用に合わせた列車本数の適正化をはじめ、高コスト構造を大きく見直します。一方で、ご利用の大幅な減少から鉄道の特性を発揮できていない路線については、地域のニーズにより適した持続可能な交通体系について、地元の皆さまと対話させていただくことが必要になるでしょう。
 —観光と地域共生への取り組みは。
 コロナ下でのニーズに沿ったサービスの開発に注力しており、ワーケーションに着目しているほか、昨年自然回帰をテーマに鉄道利用とキャンプをセットし倉敷市・鷲羽山で実証実験を行った「せとうちグランピング」を本格稼働に向け準備中です。さらに22年には「岡山デスティネーションキャンペーン」や瀬戸内国際芸術祭を控えており、鉄道需要の回復につなげなければなりません。
 昨年から運行を始めた長距離列車「ウエストエクスプレス銀河」が、備中高梁駅に停車した時、地域の方々が備中松山踊りなどで歓迎し、とてもにぎわいました。乗客の中には後日、高梁市に宿泊に来られたリピーターの方もいたそうです。今後も地域と連携し、岡山・備後の「いいもの」を観光資源として情報発信してまいります。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2021年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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