2026トップインタビュー



地域共創で持続的発展に貢献
—鉄道の安全・安定輸送に加え、地域共創にも貢献されています。
交通インフラとしての役割を果たすと同時に、鉄道事業を通じて得られる地域のニーズを一つ一つ形にすることも使命だと考えています。住民の移動手段の確保やまちづくりといった社会課題の解決に向け、JRグループが持つノウハウを余すことなく提供。さらに「地域コーディネーター」として行政や企業などをマッチングし、各地の先進事例も紹介できればと思います。既存事業にとどまらず、さまざまな面から岡山の持続的な発展に貢献します。
—地域共創の具体的な取り組みは。
3月から赤穂線岡山—西大寺間の列車4本を長船まで延伸。市営バスの増便や駅前駐車場の拡張といった瀬戸内市が進める公共交通の利用促進策に応えるための列車増便です。津山市では、AIを活用した予約型乗り合い交通「のるイコつやま」の運行に参画しているほか、昨年11月には自動運転バスの実証運行を実施。新見市では地域ポイントの機能を持つオリジナルICOCAを発行しています。未来志向のグランドデザインを描き、主体的に課題解決を進める自治体との協働を今後も進めていきます。
—昨年10月より「動け、好奇心。」キャンペーンがスタートしました。
人気観光地を巡る従来型の旅行に代わり、自分の興味や考え方に合致したものを探しに出かけ、それが結果として旅行になるというのがツーリズムの主流になるとみています。キャンペーンでは、こだわりの食材や工芸品といったその土地の魅力をストーリーに仕立て、多様な嗜好(しこう)に刺さる旅のコンテンツとしてお届けしています。岡山県内では、笠岡市・北木島の採石場を巡ってカキを味わうプランや、備前焼のぐい飲みで日本酒を楽しむ酒蔵巡りなどを計画中。旅行後の特産品購入や再訪につなげ、継続的に地域に関わる「関係人口」の拡大につなげたいです。
—岡山県との連携も重要ですね。
誘客促進施策「おかやまハレいろキャンペーン」で連携しており、今後は海外への情報発信でも協力したいと考えています。県北を舞台にした2024年秋の森の芸術祭は、予想を上回る来訪者を迎えました。来年の第2回に向け、単に来場を呼びかけるだけではなく、地域の魅力を掘り起こすことで機運を醸成します。住民たちが地元に誇りや愛着を持ち、自らその魅力を発信する流れを生み出したいと思います。




山陽新聞社