2026トップインタビュー



「衣服と健康」市場見極め挑む
—市場変化が顕著になっています。衣食住全てにおいてカジュアルダウンの流れがますます加速しています。食・住では高級志向からコスト重視への転換、衣もまたスーツスタイルからビジネスカジュアルへと大きく変化しています。背景にあるのは、現代人のストレス増加によるリラックス志向が挙げられますが、急激な気候変動も見逃せません。さまざまな環境変化に合わせ、市場の変化を正しく見極め、スピードを持って対応することが何より重要です。来期のキーワードもまさに「スピード」。急激なユーザーマインドの変化に追い付き、追い越す覚悟で臨む必要があると捉えています。
—成長への戦略は。
既存事業の再構築と新規事業の創出、いわば「二刀流経営」で臨みます。ビジネスウエア市場がゼロになることはありませんが、時代に合わせて質を変えていく必要があります。昨年はおかげさまで創業70周年の節目を迎えることができましたが、変化を恐れず挑戦し続けることが重要だと考えます。歴史にあぐらをかくことなく、新たな柱として「健康」をキーポイントに掲げています。人にとって最も大切なのは命と健康である、という信念のもと長年「衣服と健康」を結びつけるウエアを開発してきました。ここ数年でようやく「TENTIAL BAKUNE」や「YOKUNERU」などがヒット。今後もパイオニアとしてさらに力を入れてまいります。また、これまでのノウハウを生かした介護・医療分野への進出も視野に、ユニホームから病衣まで手がけたいと考えています。新分野ではリスクを管理しながらバランスに配慮した事業展開を目指します。
—経営の根幹にある信念とは。
「お客さま第一主義」。お客さまありきの姿勢を貫くことです。社会が便利になるほど、人はリアルな体験や触れ合いを求めるようになっています。だからこそ商品クオリティーと体験価値の両方を高め続けることが不可欠。体験価値を支えるのは人の力であり、販売の現場にやりがいや働きがいを感じていただける環境をつくり、社員一人一人が笑顔とモチベーションを持って働ける会社でありたいと考えています。そして事実をフラットな目で見極めること。希望的観測に頼るのではなく、現場で起きていることを冷静に直視し、バイアスをかけずに判断する。そのたゆまぬ姿勢が、未来への舵(かじ)取りにつながると信じています。




山陽新聞社