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2025トップインタビュー




関西エリアへの初出店も視野
 —昨年5月に社長に就任されました。業界の現状をどうみられますか。
 お客さまには申し訳ないのですが、商品の価格は総じて高いと言わざるを得ません。原材料費や生産、輸送コストの上昇が値段を押し上げています。特に中小企業では給料が物価に追いついていないようです。物価高が企業の収益増加につながり皆さんの賃金も上がるという好循環が何より求められます。半面、そんな中でもこまめに買い物に来られるお客さまの多さも実感しています。“地域の冷蔵庫”としての期待をあらためて認識しています。
 —3年間の新中期経営計画が今年3月にスタートしました。
 サンインマルイと合わせた年間売上高を3年後には330億円(昨年288億円)にする計画で、9年後には500億円とする目標を掲げています。この目標を念頭に新規出店や店舗改装を実施していきます。グループ初となる関西方面への出店も視野に入れています。プライベートブランド商品の洗い直し、各家庭に冷蔵ボックスを置いてもらい配送するネットスーパーの拡充なども着実に進めます。
 —昨年は松江市にグループ最大級の黒田店をオープンしました。
 将来的にドミナント(地域集中出店)をもくろむエリアへの念願の出店でした。地場産品から百貨店ブランドまで豊富な品ぞろえや24時間営業などマルイの一つの答えを表現した店舗です。初年度は売り上げ目標を達成できました。地域に根差したスーパーとして、ますます大きく育てます。
 —かねてから積極的なデジタルツールを用いた取り組みは。
 AI(人工知能)を活用した商品自動発注システムは既に全店に導入済みです。今期はお客さま個々に適した商品情報を提供するネイティブアプリを近くリリースする予定です。購買情報などを基に、従来の不特定多数向けでなくお客さまそれぞれが求める情報を個別に発信し、結びつきを強めたいと考えています。
 —あらためて社長としての抱負を。
 94年前に曾祖父がマルイの前身となる食料品店を創業したときから「人はおいしいものを食べればうれしく幸せになる」という真理は変わりません。おいしいものはなぜおいしいのか、スーパーで扱うにはどうすればいいのか、といったことを社員と一緒に日々考えながら、お客さまの幸せを紡ぐ企業であり続けたいと思います。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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