2026トップインタビュー



地域連携で岡山の魅力を発信
—岡山駅前のランドマークホテルとして、地域連携を進められています。地元の方々に支えられ、昨年の開業30周年を迎えることができました。あらためて感謝を申し上げます。ホテル産業は究極の地場産業であり、いかにその土地に根付くことができるかに命運がかかっていると考えます。今後も地域の人材や情報の交流拠点として役割を果たしていく所存です。
同時に、観光のプラットフォームとして、地域の魅力を全国、世界に発信していきます。岡山の最大の観光資源は「人」だと考えており、「TAKUMIツーリズム」と銘打ち、刀鍛冶やしょうゆ職人、備前焼作家ら、岡山の風土の中でものづくりに向き合う人々を訪ねる着地型観光プランを提供しています。こだわりや哲学、技術継承への思いに触れる体験は、最高のぜいたくな時間。地域文化の担い手たちとの接点を創出し、来訪者の心を動かすような旅のテーマを提案していきます。
—「グランヴィアブランド」の強化に向け、どのように取り組まれますか。
昨年7月にJR西日本グループのホテル運営会社を再編しました。組織を集約し、財務体質やマーケティング機能を強化することで、シティーホテルとしてのグランヴィアブランドを確固たるものにできると確信しています。具体的な取り組みとして、客室の大規模リニューアルに着手。訪日客の需要に合わせてダブルルームを増やし、風呂と洗面台、トイレを分離して快適性を高めます。近隣で複数のホテルの開業が予定される中、ヒューマンタッチのおもてなしにこだわり、宴会場やレストラン、ウエディングを備えた総合ホテルとして差異化を図ります。
—食を通じて地域の文化や歴史を発信する「ガストロノミー」にも力を入れられています。
料理を介してお客さまに地域の魅力を伝えるため、食材の特性や生産者のこだわりを理解するよう努めています。岡山の文化や食、農業などに関わる人を招き、ホテルのお客さまと意見交換する「語りの会」を定期的に開催しており、スタッフたちも一緒に話を聞くことで食材や器などの歴史的、文化的背景を学んでいます。見識を深める中で好奇心がかき立てられ、自主的に生産者の元を訪れるスタッフもいるようです。岡山の魅力を詰め込んだ食事や飲料、デザートを提供し、食のディスティネーション(目的地)ホテルへと進化していきたいです。




山陽新聞社