2026トップインタビュー



南極を知り、地球の未来を知る
—ミサワホームでは南極での建物建築をサポートしています。50年以上前から関わっており、これまでに36棟を受注。現在は当社社員が国立極地研究所に出向して第67次南極地域観測隊に参加し、建物のメンテナンスなどに携わっているところです。地球環境問題の解決の鍵は南極にあると考えており、極地の自然現象から地球の過去を読み解き、ひいては未来を知ることで、人類に有益な情報が得られると信じています。
—知見をどう活用されていますか。
災害から住民を守る“シェルター”としての強い家づくりを進めています。具体的には、エネルギー消費の収支を実質ゼロにする「ZEH(ゼッチ)」を標準仕様にし、制振装置の「MGEO(エムジオ)」や、南極の建物と同じ厚さの120ミリパネルを採用した住宅を建築。ミサワユニットモビリティー「MOVE CORE(ムーブコア)」は、トレーラーハウスでありながら住宅性能を備え、災害時にも活用可能です。気候変動の加速や災害の激甚化が懸念される中、性能にこだわった住まいを提供していきます。
—元観測隊員による体験談を伝える活動も盛んです。
学校などを訪問し、現地での活動を紹介する「南極クラス」を全国で2千回以上開催し岡山県内でも1万人以上に参加していただきました。2022年には経済産業省のキャリア教育アワードの優秀賞を受賞。今後もSDGs活動の一環として継続し、環境保護やチームワークの大切さを伝えたいです。
—まちづくり、活性化の取り組みは。
人口減少で自治体のサービス低下などが想定される中、「ASMACI(アスマチ)」というブランドで医療、介護、子育て機能を備えたまちづくりを展開し、全国各地で実績を積んでいます。また、空き家の増加が懸念される中、買い取った物件をリフォームして再販売する事業にも積極的に取り組み、地域活性化に貢献します。
—活躍の舞台は地球にとどまらず、宇宙にも広がっています。
17年から宇宙航空研究開発機構(JAXA)と月面有人拠点の構築に向けた研究を進めてきました。組み立てユニットを地上で仮組みし、遠隔地に運ぶ技術を追究。宇宙の過酷な環境を想定し、20年にはJAXA、国立極地研究所、ミサワグループが南極で実証実験を行いました。先進技術への挑戦は、これからも続きます。




山陽新聞社