
2025トップインタビュー



燃料供給に新サービス付加
—石油業界の動向を伺います。石油元売り会社に支給される政府の補助金は段階的に減額され、物価高騰で消費者の節約志向は強まっています。ガソリンの買い控えにより、苦戦を強いられている販売業者も多いようです。また、トラックドライバーの残業規制の強化で輸送能力が不足する「2024年問題」で軽油の需要も伸び悩んでいます。今後、ガソリン税等暫定税率廃止に向けて協議が進みそうですが、地方財政にどの程度影響を与えるか気がかりです。円安によるコスト高が続いていますが、米トランプ政権の発足で今後どうなっていくのか、不透明な状況です。
—昨年9月に2店舗目の複合施設が開業しました。
岡山市中区湊の県道岡山牛窓線沿いに「Wash‘n’Wash池の内店」をオープン。コインランドリーのほか、テナントとしてペットのトリミングをするサロンと美容室が入居しています。洗車場とコインランドリー、ペットサロンがある国富店(同市中区国富)と同様、周辺の操山の緑となじむような外観としました。コインランドリーはガスを扱う当社の経営資源を生かした業態で、気持ち良く利用してもらうために毎日清掃するなど衛生面も配慮しています。人口減が進む中、配置する人員を抑えられるビジネスを模索しつつ、テナントなどの共同利用者にとってもコスト効率や収益性が高い魅力的な複合施設を目指します。
—働きやすい環境づくりと人材の確保に尽力されています。
第二の本社とも言える総合エネルギーセンター(同市南区海岸通)など働きやすい社屋の整備を進めており、将来的には保有資産の利活用も課題となります。ソフト面では、社員やアルバイトへの年末の「お餅」の配布のほか、ワイン造りなどのサークル活動の奨励をしており、2年に1度の社員旅行は自由時間を増やすなど時代に合った形に変えています。人材確保では、コンサルタントの助言を受けながら求職者に訴求する情報発信に努めています。
—今後の展望を教えてください。
長年培ってきたエネルギー供給のプラットホームに、どんな新商品・サービスを付加していくか考え続ける必要があります。ガソリンスタンドでのレンタカーの取り扱いや、自動車販売、保険業などシナジー(相乗効果)を生かした事業活動を展開し、引き続き異業種、同業他社との連携を進めます。