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2025トップインタビュー




「一所懸命」地域発展と企業成長
 —本年度のグループ展望は。
 三菱ふそうトラック・バス、両備ホールディングス、両備ファイナンスの3社共同で新会社三菱ふそう中国地区販売を設立しました。広島と山口、鳥取、島根の4県において、地域に密着し、安定的な経営と事業成長を目指します。もう一つはICT部門が地方自治体の情報システム標準化という大事業に携わる運びとなりました。複数社が協働して行う国家的事業であり、必ず成し遂げるべき重要責務として全力を挙げて取り組みます。そしてもう一つは、瀬戸内海観光開発プロジェクト「WONDERFUL SETOUCHI」の活性化です。世界から注目される瀬戸内海の魅力に、体験をコアとしたアドベンチャーツーリズム要素をプラス。尾道から小豆島までの広範囲で回遊型の交通網を整備し、地域発展につながる新しいビジネスモデルを構築したいと考えています。
 —公共交通再生への取り組みは。
 地方活性化の実現には公共交通を基盤とした構造改革が欠かせません。かねてより提言している「公設民営」を手段の一つとして新たな需要を掘り起こし、現在日本が陥っている需要不況からの脱却に取り組みます。当グループが「失われた30年」の間に成長を遂げることができたのは、冷静な市場分析と流されない企業体制構築が一因であると捉えています。交通から情報、まちづくりまでを包括するグループシナジーと、行政や他社とも惜しみない連携を通して、より成熟した地域づくりを推進します。
 —経営方針「一所懸命」とは。
 長らく続いた構造不況とコロナ禍、さらに深刻な需要不況に陥ったことで日本人が尊厳として持っていた「働く喜び」があたかも悪であるかのような風潮が生まれてしまいました。当グループの理念「忠恕(ちゅうじょ)」は真心からの思いやりという意味ですが、目的に向かって「一所懸命」努力することが自分を成長させるとともに、誰かに感謝される幸せにつながるのではないでしょうか。正社員主義で能力主義的安心雇用を推進している当グループのアドバンテージを生かし、労働時間短縮ばかりに固執しない、社員それぞれの「働きたい改革」を実現します。生産性向上と信頼獲得を両立させ、ワークエンゲージメント(働きがい)が生まれる組織体制の確立が、経営方針である「社員の幸せ」につながるとして、「一所懸命」を後押しする所存です。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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