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2021トップインタビュー




“お互いさま”の地域医療構築
 —昨年10月に理事長に就任されました。
 山陽病院院長兼任として2代目の理事長に就任しました。方向性や意識は前理事長を踏襲し、これまでと大きく変わることなく良友会の理念に沿って進めていきたいと考えています。民間医療施設、特に精神科医療の現場では、今まで以上に人間同士の関わり方を考えさせられるシーンが増えています。職員、患者さん、そしてご家族と、お互いを尊重し、長所だけでなく欠点も認めながら、助け合い補い合う“お互いさま”の気持ちで相互に協力することが重要です。また地域医療では、病院間でも同様にできない分野を補い合う必要があります。人間同士、企業間、地域コミュニティー全てが連携し、それぞれの関係を尊ぶ体制を目指したいと思います。
 —コロナ禍を経た今、今後の医療についてどう考えておられますか。
 コロナ禍で変化したのは、人の往来が制限されたこと、さらにご家族の在宅時間が増え、施設入所を避けて在宅ケアを選択される事例が増えたことで、興奮状態など精神的に不安定になる「不穏」症状の緩和が顕著でした。また、2年前から始めた思春期世代向けの相談外来が増加しました。近年著しいのが、情報の過多がストレスにつながるケースです。情報の入り口となるツールは、使い方によっては凶器にもなり得ると理解することが大切でしょう。さらに、オンラインの増加や飛沫(ひまつ)防止策によって対面方法が変化したため、相手の表情や声のトーンで判断することが難しくなり、コミュニケーションにも影響が出ています。医療現場における人手不足や医療費の増大も、現場に依存し過ぎている仕組みが課題となっていると考えます。民間医療施設としては、今は地域と患者さん、ご家族に寄り添い、私たちにしかできない医療提供を確実にコツコツと積み上げるしかありません。
 —人材育成の方向性は。
 「育成」「教育」の内容が問われていると痛感しています。教える方もノウハウの授与だけではいけませんが、教えられる方も当たり前として受けるばかりでは何にもなりません。その後自分で思案して、行動の意義や目的の真意を理解しなければ意味がないのです。教えられた先からどう昇華するか、それが自らの成長につながると認識できるよう、関わっていきたいと考えています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2021年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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