
2025トップインタビュー



アイシャロック製造販売に力
—昨年は創業50周年でした。節目を迎えたお気持ちは。1974年8月、創業者ら6人が中古の旋盤を持ち込んで始めた15坪の工場がわが社のスタートでした。お金も信用も何もない中から半世紀にわたり汗を流し、ようやくある程度認知される会社になりました。今があるのは創業メンバーの方々がこつこつ積み上げた努力のおかげだと思っています。
—いまや岡山を代表するモノづくり企業です。現在の事業内容を教えてください。
3製造部体制です。鋼板を建材やパイプに加工する成形機・造管機を手がける産業機械、駐車場管理システムを中心とした駐車場・車関連、廃棄物破砕の環境機器—の3部門です。産業機械40%、駐車場・車関連50%、環境機器10%という売上比率です。
—特に力を入れる事業は。
産業機械でいえば、EV(電気自動車)やHV(ハイブリッド車)の部品を製造するラインを充実させたいと考えています。駐車場・車関連では、多発する自動車盗難に備える盗難防止装置「i/lock(アイシャロック)」が好評で売り上げ倍増を目指します。環境機器では、これまで廃棄物破砕機の刃物だけつくっていましたが、今年から本体の製造を始めました。刃を回す油圧モーターのユニットから廃棄物の再生品を貯蔵するバケットまでひとそろえつくっています。これらを軸に3部門ともバランスよく伸ばしていく方針です。会社経営を考えると、どれかが調子が悪くなっても、あとの二つで補っていける構えが重要ですから。
—「人を大切にする会社」という評価がすっかり定着しています。
管理栄養士が考えたメニューを提供する食堂やスポーツジム、坐禅堂を備えた福利厚生施設を整備してから5年がたちます。社員の心身の健康を会社が責任をもって守ろう、とつくった施設でした。みんないきいきと働いてくれているのに加え、事故防止や生産性の向上にも大いに役立っています。
—“100年企業”に向けた抱負をお願いします。
人材育成が重要だと思っています。業容拡大や、今はまだ小規模な海外展開を本格化しようとすれば、それに見合う人材が必要です。DX(デジタルトランスフォーメーション)による業務の効率化も欠かせません。(残業のない)8時間で結果を出せる働き方をしっかり確立しようと思います。