
2025トップインタビュー



水島東物流センターが完成
—物流新時代に入りました。昨年は「2024年問題」の話題で物流業界がクローズアップされましたがまだまだ業界内の課題が解決したわけではありません。野村総合研究所の試算では、30年には35%の荷物が運べなくなるとされています。物流新時代への当社の新たな取り組みとしては、今後加速度的に進むと思われる物流業界の淘汰(とうた)、統合の動きにM&Aを含めて対応していくこと、昨年導入した2台のフルトレーラーを積極的に活用すること、そして新物流拠点の開設を進めています。
—昨年、備中運輸(高梁市)と資本業務提携を締結されました。狙いは。
同業で競合先でしたが、高梁地域にしっかりとお客さまがおられて、地域の社会インフラとしての役割を果たされてきた事業者であることを重視して提携を決めました。当社は売上高より利益率、社員満足度の高い会社をつくることを目標にしてきましたので、協業によりシナジー(相乗効果)を高める狙いです。この提携で新見、高梁、総社を結ぶ線がつながり、高梁川流域での商圏、県西部でのネットワークが拡充できたと考えています。
—倉敷市曽原に2月、物流センターが完成し稼働開始しています。
「水島東物流センター」が瀬戸中央自動車道の水島インターチェンジ(IC)近くの好立地に完成しました。保管や荷役作業などを請け負える倉庫と、給油施設や洗車場を設けた営業所機能を一体化した施設で、今月から営業所も開始予定です。長距離ルートをつなぐ「中継輸送」の拠点とすることで、通常なら往復で2日かかる長距離輸送でも日帰り勤務が可能となり、1回あたりの配送距離を短くしたい顧客にとっては大きなメリットになります。倉敷・水島エリアで働きたいドライバーにとっても大きな魅力となります。「ドライバーに選んでもらえる会社」を目指し、今後も先行的にチャレンジしたいと考えています。
—11月の60周年に向けての抱負を。
人間の還暦と同じく大きな意味のある節目だと考えています。運命的な第2創業の年と位置付け、1月より新たな人事評価制度の構築をスタート。役職や階級に関わらず責任を持って仕事に取り組める「ホラクラシー型」の組織へと改革を進めています。労働集約型産業にとって一番力を入れないといけないのは、やはり「人」。採用活動にも積極的に取り組んでまいります。