
2025トップインタビュー



新社屋を情報発信の拠点に
—2026年中を目指して新社屋や新工場の建設が進んでいます。面白い新社屋になります。玄関を入ると真ん中にスタジオがあります。カメラや照明、音響設備を備え、新製品をはじめ会社の情報を紹介するコンテンツを作成し、SNSなどを通じて情報発信します。5階はガラス張りのラウンジにして、児島湾を眺めながらお酒も楽しんでいただきたいと思います。ソーラーパネルもできるだけ導入してZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)を目指します。
ターミナル倉庫で在庫を自動管理し、必要なものを必要なときに自動搬送します。工場本体はコンパクトになり、効率が高まります。現在もAGV(搬送ロボット)が一部稼働していますが、AI機能を搭載し、工程を自分で考えて運んできてくれるようにしたいです。人が台車に載せて運ぶという行動をゼロに近づけていきます。
—昨年5月、無線操縦式のハイブリッド草刈り機AIRAVO(アイラボ)を発売されました。
自社開発製品でトップクラスの売れ行きです。他社製品と比べ格安で性能も見劣りしない。果樹園の下草刈りで傷がつかないよう、高さを抑えています。次はAI搭載のMAIRAVO(マイラボ)です。GPSの位置情報で自律走行し、障害物を回避してくれます。年内に発売したいと準備しています。さらに次のステップも考えていて、草刈りだけでなく、農地や集落に侵入する野獣を威嚇する光や音を発したり、収穫に役立つ運搬車の機能をつけたり、AIの進化で利用範囲を広げたいと研究しています。
—海外展開ではどんな戦略をお持ちですか。
中国の生産拠点は関税の問題もあり、中国国内市場での地産地消を進め、自立していかなければなりません。今後はベトナムを基軸に据え、周辺のインドネシア、ミャンマー、ラオスなどで販路を広げていく方針です。
—技術伝承し新しい世代を育てていくのも重要ですね。
設計から製造、配送までの一貫体制がわが社の強みであり、技術が蓄積されています。熱処理、歯車加工といった基盤となる技術の熟練工を大切にすると同時に、今はない技術をどうやって取り入れていくか。「夢ある挑戦」を旨とし、AIなどの分野でM&Aを含めて積極的にコラボレーションを考えていきます。