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2025トップインタビュー




進化続ける「岡山のパン」に
 —現況や注目の商品などについて教えてください。
 物価高や人件費の高騰で、商品を値上げしていますが、コストダウンは企業努力として取り組んでいきます。特に、グループ全体として事務のシステムを共通化するため、IT・DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、適正な人員配置に努めます。
 4月4日は「あんぱんの日」です。看板商品の「酒種あんぱん」は、日本酒の酒種を用いて生地を発酵させ、麹(こうじ)の豊かな香味としっとりした食感が特徴です。ただ酒種はイーストと違い、生地を膨らませる力が弱いために仕込み量に制限があり、限られた店舗にしか製品を置けませんでした。一方、イーストを用いた「酒種風味桜あんぱん」もあり、この2種類を1種類に絞ることにしました。原材料の配合や生産ラインを調整して製造できるようになりました。4月4日から「酒種桜あんぱん」を販売します。「酒種あんぱん」は、明治天皇にあんパンを献上した銀座木村屋に原点を持つ大切な商品です。リニューアルを機に、新たに販売促進やSNSなどで長期的に情報発信していきます。
 —弁当、総菜を手がける「つるや」(津山市)の「つるやのほっくほくコロッケ」が、業界紙主催の「惣菜・べんとうグランプリ2025」で奨励賞を受賞されました。
 味にこだわり、納得いくまで10回ほど試作し、開発に約3年かかりました。自家製の牛肉餡(あん)で、やや濃く甘めに仕上げ、おやつ感覚で召し上がっていただけます。岡山木村屋の一部の店舗(7店舗)でも販売しています。つるやの店舗は岡山県北を中心に構えており、既に県南にもイベント用の弁当を配達しています。また「岡山シティホテル桑田町」(岡山市北区)「岡山シティホテル厚生町」(同)で、豊富な品ぞろえが好評のレストランバイキングのメニューに、作業効率と魅力アップのためにつるやの総菜を導入してグループシナジーを図ります。
 —今後の展望についてお聞かせください。
 弊社のパンは学校給食用にも製造しており、「子どものころから慣れ親しんだ味」「地域密着」が強みだと思います。これからも「岡山のパンなら岡山木村屋」と言っていただけるように、進化し続ける老舗として食文化を提案してまいりたいと思います。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2025年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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