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2026トップインタビュー




未来に向け「研究大学」宣言
 —昨年11月、「国立大学法人岡山大学研究大学宣言」を出されました。
 「岡山大学長期ビジョン2050」の実現に向けて、活動の根幹を「研究力・イノベーション創出」に置くことを明らかにしました。「研究大学」という言葉には、これまで明確な定義がなく、「教育、教学がおろそかにされるのではないか」という誤った見方が生まれる可能性もありました。そこで、目指すビジョンへの解像度を上げ、推進力を高めるために強い決意を表したものです。今回の「研究大学宣言」は、わが国の大学では初めてのことと思われますが、他大学にもよい影響を与えられればと思います。
 —研究力強化・イノベーション創出戦略についてはいかがですか。
 2023年度に採択された国の事業「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J—PEAKS)」を活用し、長期ビジョンの実現に取り組んでいます。世界トップクラスの先鋭研究群を形成し、植物・光エネルギーや医療分野の研究、吉備中央町での「デジタル田園健康特区」の取り組みなどを進めています。25年後のあるべき姿をイメージしながら、一歩一歩山の頂を目指し、研究力・イノベーション創出の強化、社会実装による変革などに取り組んでまいります。
 —地域に開かれた「共修」環境の実現に力を入れておられます。
 岡山が若者や女性、外国人に選ばれる町になるよう、地域の皆さんと共に働きかけていきたい。そのためには異なる文化背景を持つ学生同士が学び合う、「共修」環境の実現が必要。昨年11月にはインドのプネ市などを訪問、協力強化に向けた意見交換を行いました。これを機に、さらにASEANやインドの留学生を受け入れていきたい。「学びやすく、住みやすい」岡山をアピールし、留学生が定着して活躍できる環境づくりを進めていくつもりです。
 —提唱し続ける「不易流行」の大学経営が浸透しています。
 就任以来、親しみやすいフレーズやアイコンを通じて、「不易流行」の定義をステークホルダーにお伝えしてきました。ようやく学内に浸透してきたと感じます。今後は学生たちにも伝えたいと思い、式典などでも話に盛り込んでいます。変わることのない本質的なものを大事にしながら、時代に応じて変化すべきものを柔軟に取り入れる「不易流行」をよりどころに、研究大学の経営を担ってまいります。




企画・制作/山陽新聞社メディアビジネス本部
※2026年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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