職場で健康プロジェクト ~社員の元気が会社の元気〜

県民の健康寿命延伸を支援

荒木 裕人氏
岡山県 保健福祉部 荒木 裕人部長
 健康寿命の延伸を基本目標に、健康増進計画「第2次健康おかやま21」を策定し、県民の健康づくりに取り組んでいる岡山県保健福祉部の荒木裕人部長に、県の現状や対策、具体的な取り組みのほか、健康経営などについて聞きました。

健康寿命

 2010年の岡山県の平均寿命は男性79.77歳(全国15位)、女性86.93歳(同8位)と上位になっています。ところが健康寿命は男性69.66歳(同41位)女性73.48歳(同29位)と中・低位でした。平均寿命との差はそれぞれ10歳、13歳と長く、それはいわゆる「健康上の問題で日常生活が制限される生活期間」で、病気療養や介護を受けている期間などと考えられます。

 国が公表した13年の都道府県推計値では、男女とも改善が見られていますが、健康な日常生活を送る期間を延伸することは、「生き活きおかやま」の観点からも重要なことです。県では昨年7月に協会けんぽ、今年3月に大塚製薬と健康づくりの推進に向けた包括連携協定を結びました。こうした民間のノウハウも活用しながら県民の健康づくりを支援していきたいと考えています。

晴れの国33(さんさん)プログラム

 肥満や糖尿病など生活習慣病の予防など県民の健康づくりを支援する「晴れの国33プログラム」を作り、普及に努めています。職場や地域で運動や食生活の改善に取り組んでもらう狙いで、静岡県が開発したプログラムを岡山県用に改良したものです。県民の皆さんが運動習慣の定着や食生活の改善、社会参加などの健康づくりに気軽に楽しく取り組めるよう工夫しています。3人1組で3カ月間、目標に向かって励まし合いながら取り組んでいただきます。3人1組がポイントで、これまで運動に関心のなかった人も誘い合って挑戦することで、すそ野が広がります。

 始めるにあたって、250人を対象にモデル事業を実施しましたが、それぞれ改善効果が出たことからさらなる普及に努めています。

健康経営について

 働き盛りの方の健康は、企業はもとより県勢の活力の源でもあります。健康経営は、厚生労働省だけでなく、経済産業省も積極的に普及を図っています。県としても、健康経営の普及は、県民の健康寿命の延伸につながると考えており、健康経営の普及に取り組む協会けんぽさんとは協力しながら進めていきたいと考えています。