望まれる健康経営の発想!!
インタビュー 中小企業が圧倒的多数を占める岡山県の産業界。中小企業の経営指導に当たる県産業労働部経営支援課の清水生三課長に、県内企業が抱える経営課題や健康経営への期待などを伺いました。
―岡山県の企業が抱える課題はなんでしょう。
県内企業の99.8%を占める中小企業は、地域経済の発展や雇用の受け皿として重要な役割を果たしています。しかし、人口の減少や少子高齢化により県内企業は人材の確保に苦慮しているのが実情です。また、製造業では原材料費の高騰などによる収益力の低下や、後継者難で事業継承が困難になる企業が増えるなど、取り巻く環境は年々厳しくなっています。―課題に対して健康経営は有効ですか。
健康経営の実践で「従業員を大切にしている企業」とのイメージが認知されれば、求人活動でも有利に展開できるのではないでしょうか。また、生産性の向上や技術・ノウハウの長期かつ安定的な保持、離退職者の防止なども期待されます。健康経営は企業の継続的な発展に寄与するものと認識しており、これからの経営を考えれば、必要な考え方だと思います。―健康経営の普及のカギはなんでしょう。
県内では、健康経営についての認知度はまだまだ高くないと思われます。しかし、社会での認識が深まり、実践企業に一定の効果が目に見えて表れれば、取り組む企業も自然に増えていくのではないでしょうか。今後、国の中小企業施策としてさらなる展開が図られ、県内企業などでの認識が高まることを期待しておりますが、県としても、関係機関などと連携して、まずは健康経営の理念や考え方を周知していきたいと考えています。岡山県経営支援課が、健康経営について説明した県内経営指導員研修会