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2024トップインタビュー




多彩な商品を幅広く提案
 —新型コロナ感染症の5類移行から間もなく1年。経済活動も落ち着いてきましたが、宝飾品販売の業況はいかがですか。
 コロナ禍を経て“メリハリ消費”が進んだように思います。普段は質素倹約に努めていても趣味や嗜好(しこう)には消費を惜しまないといった層が、主にわれわれを支えてくださっています。一方で、物価上昇に賃上げが追いつかず、日々の生活を優先する方が数多くいらっしゃるのも事実です。消費動向が多層に分かれる中、各層が求める商品を幅広く提案するバランス感覚が大切だと感じています。
 —昨年は創業90周年でした。節目にちなんだ動きは。
 イベント的なものは特に行わず、ネクスト10、100周年に備えた体制づくりのスタートと位置付けています。グループ4社が事業の選択と集中、業務効率化を進め、全体の強化を図ります。今後、賃上げが広がり可処分所得が増えれば、広い層で一気に消費意欲が高まることもあり得ます。今はポストコロナで新規出店など、慎重にならざるを得ない部分はありますが、時が来れば攻勢に出られる体制を整えたいと思っています。
 —具体的にどう進めますか。
 DX(デジタルトランスフォーメーション)は重要です。うちはマスより個々のマーケティングを重視。どういった商品が喜ばれるか次の一手を打つには、お客さま情報の分析精度を高める必要があります。よりきめ細かな顧客管理にデジタルデータを活用していきます。ただ、お客さまに当社商品を買っていただく最後の決め手は「人」であることを忘れてはいけません。お客さまと真心をもって接する従業員の教育に引き続き力を入れます。
 —御社は2021年にSDGs宣言をされました。「持続可能性」を大切にしておられます。
 環境負荷の軽減が求められるのはわれわれの業界も例外ではありません。宣言の翌22年に、ジュエリーの販売だけでなくお客さまから貴金属を買い取って再資源化する新業態の店「aneta(アネタ)」を大阪にオープンしました。実験的な店舗ですが、当社のSDGsへの姿勢を示すとともに、資源循環に価値を見いだすお客さまが確実に存在することも分かりました。こうした知見を生かして、時代にマッチしつつ顧客満足度の高い企業であり続けたいと思っています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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