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2024トップインタビュー




環境に優しい商品開発を加速
 —円安、資材や燃料の高騰が続いていますが業況はいかがでしょうか。
 当社が製造する化成品容器の原料は大半を輸入に頼っていますので、円安によるダメージは大きいです。包装資材や電力料金なども軒並み上がっています。逆風下ではありますが、当社の製品の良さを認めていただき、前期は過去最高の売り上げを達成できました。今後、消費者の節約志向はますます高まり業績に影響があると思われますが、よりニーズに合った商品をご提案することで今後も食品業界や消費者の皆さまの要望に応えていきたいです。
 —環境に優しい素材を使った商品開発を進めています。
 これまで国内では、ポリスチレンを使った環境対応商品が主流でした。しかし世界的には、オレフィン系樹脂のポリプロピレンやポリエチレンといった、より環境に優しい素材が登場しています。当社でも今後、環境対応商品の開発をさらに加速・充実し、バイオマスプラスチック原料の商品開発に取り組んでいくつもりです。
 —スローガン「インフレーションから、インスピレーションを生み出そう」に込める思いを。
 昨年から続くインフレーションの流れが止まりません。そこで昨年と同じスローガンを掲げました。日本は過去にもインフレ局面を経験しています。状況が変われば過去の経験が役立つこともあります。また、発想を変えれば違う手立てが見つかるはずです。大きな変化がある時代こそ、新しいインスピレーションが生まれると前向きにとらえ、モノづくりの会社らしく、社員と一緒によい知恵を出したいです。
 —設備投資にも積極的です。
 世界的な環境志向の傾向を受けて、紙製品の売り上げが伸びています。これまでのプラスチック容器を紙トレーに変える動きもあります。こういう市場のトレンドに合わせて昨年は関東工場で製函(せいかん)機を2台増設し、岡山工場でも成形機を導入しました。市場の声に耳を傾けて、できるだけよい製品の提案を続け、生産体制を整えていきます。
 —今後の方向性について。
 円安や価格高騰の状況に変化はないと考え、インフレを乗り越えるためにも生産性を上げることに地道に取り組んでいきます。何よりもお客さまにご迷惑をかけないよう、値上げを抑えるべく努力し、頑張ってくれている社員の給与に還元できるよう、可能なかぎり改善・改革を進めてまいります。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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