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2024トップインタビュー




医療と介護の包括連携強みに
 —介護老人保健施設・恵風苑が現在の場所に新築移転して5年。介護事業の現状をお聞かせください。
 新型コロナウイルスの5類移行後、やっと落ち着き、入所率も上がりました。ウイルスの弱体化で軽症で済むケースが増えましたが、予防対策は引き続き徹底しています。施設ではリハビリに力を入れていますが、退所して自宅に戻ると日常生活動作が急激に下がることから、フォローするため理学療法士の訪問リハビリを開始。さまざまな事情で自宅に帰れない入所者の思いにもお応えできるよう、今運営している高齢者向け賃貸住宅に加えて有料老人ホームも視野に入れ、地域が必要とするものを提供したいと考えます。
 —医療事業はいかがですか。
 骨量が減り軽い転倒などで骨折しやすくなる骨粗しょう症の治療と予防を重点的に行う必要性を感じています。日本整形外科学会が新たな概念として2007年に提唱した、骨や関節、筋肉の衰えにより介護が必要となるリスクが高まる「ロコモティブシンドローム」の要因の一つであり、特に女性は閉経後、ホルモン分泌の低下に伴い骨量や骨密度が減っていくため、急激に悪化することも。検査し治療することはもちろん、骨を強くする食生活の改善や運動習慣を持つことも大切です。
 —海外からの技能実習生は。
 人員不足を補うため、これまでベトナム、ミャンマーの技能実習生を受け入れてきました。さらに今年もミャンマーから10人を受け入れる予定です。勤勉で言葉の上達が早く、入所者の反応も良いと聞きます。特に介護業界は働き手確保が大きな課題。今後も積極的に受け入れ、質の高いサービスの実現へ育成にも注力してまいります。
 —今後の展望を教えてください。
 地域の皆さんと交流を深めるため、コロナ禍で中止していた秋祭りなどの催しを徐々に再開したいと思っています。建物の老朽化が進んでいる特別養護老人ホーム・恵風荘の建て替えも準備していきたいです。本年度は診療報酬・介護報酬が同時に改定されます。引き上げの背景には職員らの処遇改善があり、医療と介護の連携を踏まえた加算も盛り込まれます。同じ法人内で医療と介護の包括連携ができるのはわれわれの強みであり、ニーズでもあります。人生100年時代と言われる中、医療と介護の両面から人々に寄り添い、一層地域貢献に努めます。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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