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2024トップインタビュー




木材と防腐と歩んで90年
 —設立90周年を迎えられました。
 当社は木製電柱や鉄道枕木を製造する山陰木材防腐として1934年に設立し、当時は現・松江事業所を拠点に隠岐の島から船でスギ材を仕入れ、隠岐の島へは帰り便に載せた建築資材を販売していました。51年からは岡山工場で製造を始め、コンクリート製品が主流となる中で木材防腐の主な用途は産業資材から住宅資材へと変化。そして工場機械を冷やす冷水塔を手がけたのをきっかけに加工にも注力し、89年に岡山県内で初めて住宅用プレカット事業に着手しました。時代の変遷に応じて事業内容を転換してきた先人たちの努力のおかげで今があります。今年は会社のロゴマークを38年ぶりに変更しましたが、気持ちを新たに、長年培ってきた防腐と加工の両技術を強みに一つ一つ着実に歩みを進めたいです。
 —木材業界の現状について。
 地球温暖化防止へ二酸化炭素を吸収・貯蔵する森林の役割が重視される中、木材を環境資材として扱うことが増え、法律の後押しもあって積極的な利用が進められています。当社の使命は防腐技術で屋外利用木材の長寿命化を図り、正確な加工技術で頑丈な骨組みの建物を提供することです。それが木材用途の拡大、持続可能な森林サイクルの確保につながると考えます。
 —5月、岡山県で57年ぶり2回目となる全国植樹祭が開催されます。
 われわれ加工業者は木材があってこそ仕事が成り立つわけで、植樹・育成・伐採の循環は重要なテーマです。私が会長を務める岡山県木材組合連合会も実行委として運営に携わり、当社も当日はブース出展いたします。岡山は日本を代表するヒノキの産地で、県北を中心に製材工場が多いのが特徴。県民の緑化意識の醸成と、岡山の林業・木材産業の魅力を広く発信する機会になればと期待しています。
 —今後の方針をお聞かせください。
 本年度は「90年間の強みを活(い)かして次への『飛躍』を目指そう!」をスローガンに掲げています。当社は個性豊かな人財も自慢ですが、コロナ禍でできなかった社員旅行を企画するなど横のつながりをさらに強化したい。交流によってさまざまな部署の専門性を生かし新たなビジネスチャンスにつなげたいと思っています。技術や人財、お客さまからの信用で他社との差別化を図り、努力と誠意をもって社会に貢献する製品を開発。安心・品質・効率でトップ企業を目指してまいります。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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