2024トップインタビュー

　—水清会グループが運営する梶木病院（岡山市北区）の名称を、４月から「岡山水清会病院」に変更されました。
　私どもは水島第一病院を中心に、倉敷市などで医療・介護サービスを一貫して提供する体制を整え、地域包括ケアの構築にまい進しています。名称変更は、岡山水清会病院がグループの岡山市内での新たな拠点となってほしいという願いを込めました。既に訪問看護ステーションも新規に開設し、関連施設への訪問診療も始め、在宅支援の取り組みを強化しています。地域医療を守るためには日常の健康管理など生活に寄り添った視点が不可欠です。グループ法人だけでなく、近隣の医療機関や介護施設と緊密に連携を取り、地域の人々が安心いただける医療・介護を提供いたします。また新院長には岡山ろうさい病院（岡山市）より岸本卓巳先生を招聘（しょうへい）しました。先生の専門分野のアスベスト関連疾患を中心とした呼吸器の専門病院的役割も果たせるように体制づくりも整えてまいります。
　—倉敷市内での新たな取り組みは。
　昨年から、新たに倉敷市の福田町古新田と東塚の２カ所で生活支援や見守りなどのサービスを提供する住宅型有料老人ホームの運営を開始しています。グループは、在宅支援の介護保険サービスのほぼすべてを網羅していますが、住宅型有料老人ホームは初めてです。サービスの幅が広がり利用者の選択肢も広がるため、岡山市の介護事業者から事業譲渡を受け、新たな挑戦として取り組んでいます。また、倉敷市真備町では、今年３月末に他法人が運営する高齢者施設が閉鎖することになったため、その法人と緊密に連携し、利用者や職員を引き継ぐ形で新たにデイサービスと居宅介護支援の事業所を近隣に開設します。切れ目のない介護サービスが継続されることになったため地域の人には大変喜んでいただけているようです。真備地区の今後の発展に少しでも貢献したいと考えています。
　—今後の展望をお聞かせください。
　コロナ禍、人手不足などさまざまな要因により医療・介護の経営環境は一層悪くなっており、グループ化を依頼されるケースも増えてきました。しかし、無理に拡大をするのではなく、身の丈にあったグループの適正規模を常に考えながら、われわれが取り組むべきことを地域に真摯（しんし）に向き合って考えてまいります。そして、最適な医療・介護サービスを通じ、有機的、包括的に地域に貢献できるよう努めてまいります。