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2024トップインタビュー




物流問題解決へ新事業を推進
 —物流業界の現況は。
 本年度施行された働き方改革関連法によってドライバーの残業規制が強化され、多くの物流会社さまが対策に苦慮されています。慢性的な人手不足の中、ドライバー確保のための給与改善や荷主との運賃交渉が必要になり、燃料費等のコストも大幅に上昇。コロナ対策の実質無利子無担保融資の返済が重なる中小の運送会社さまも多く、大変厳しい状況です。
 —御社の方針をお聞かせください。営業部を新設されたそうですね。
 天満屋の物流部門を担う当社は、岡山、倉敷、福山、津山、米子の店舗間配送がメインのため、残業規制の影響はありませんでした。しかし百貨店の荷量は物価高の影響でコロナ前の物量に戻っていません。そこで本年度から本格的に天満屋以外の仕事に注力。岡山県内外の物流業者さまのさまざまなお困り事に応える新事業に取り組んでいきます。そのために先月、営業部も新設しました。当社は運送、保管、荷役、包装、流通加工、情報管理といった物流サービス全般を“百貨店品質”で請け負えるのが一番の強みです。特に物を扱う際の丁寧さや包装技術は高い評価をいただいています。この品質を維持しながら、お客さまに物流サービスを一部、またはトータルで提供していきます。
 —昨秋、倉庫業を行う100%子会社の「せとうちロジスティクスサービス」を設立されました。
 新事業推進のため、瀬戸内市長船町に1400坪の倉庫を借り、昨年11月から業務を開始。西日本の交通結節点として県外運送会社さまのドライバーの中継基地になるほか、当社とのシナジーを発揮して流通加工や配送まで総合的にお客さまのお役に立つことができます。ただ倉庫業は天満屋グループ初のため、まずはノウハウを蓄積して3年後の黒字化を目指します。
 —今後の展望は。
 自社サービスの提供のみならず、これまでの信用とネットワークを生かして、お客さまの要望に合った運送・倉庫会社を紹介するビジネスも構想しています。そのために昨年から県内の運送、倉庫会社さまと関係性を築き、協力体制を整えてきました。将来的には商品の保管から流通加工、配送まで一括して引き受ける「3PL」事業が目標。「未来への創造と破壊」を今年のテーマに掲げ、物流業界の問題解決に取り組んでまいります。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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