2024トップインタビュー
地域連携と店舗魅力化を両輪に
—天満屋所属の前田穂南選手が国際競技大会の日本代表に決まりました。応援にも熱が入りますね。大阪国際女子マラソンで日本新記録を出したのは素晴らしいチャレンジでした。本番で力が出せるように、天満屋グループを挙げて地域の皆さんと一緒にしっかり応援したいです。
—備前西大寺での創業から195年を迎えられました。
周年のテーマは「ありがとう これからも」です。われわれは百貨店を核とする34社のグループで、人材サービス、ICT(情報通信技術)事業、イベント・広告事業、旅行、物流などさまざまな業態があります。周年事業として地域のお子さまを対象に「天満屋グループお仕事体験」を初めて企画しています。新たなグループシナジーの創出を期待して、グループの従業員同士の交流にも注力します。
—昨年から岡山県内の自治体と順次、連携協定を結んでおられます。
岡山県内27市町村だけでなく鳥取県、備後地区を含めて協力関係を築いていきたいと思います。地域の課題を共に解決していくことがこれからの地方百貨店の生き残る道だと思っています。各自治体が抱えている課題に対し、百貨店だけでなく、グループ34社それぞれが持つノウハウや資源を最大限に活用して解決に取り組むために、新たな組織として地域連携事業部を設置しました。今後はさらにエリアの大学とも連携を深め、ぜひ知見をお借りしたい。われわれの現場を研究実践に活用していただくこともできるでしょう。産学連携の取り組みから、人材育成や地域活性化につなげたいと思います。
—事業の中核となる百貨店の店舗の魅力化にどう取り組んでいきますか。
今までは各店舗がそれぞれ店づくりに取り組んできましたが、その機能を本部に集約し、専任の戦略チームに8人を配置しました。情報収集し、それぞれの店舗のお客さまのニーズに合わせた天満屋ならではの品ぞろえで、生活に潤いを与える存在となりたい。地域連携と店舗の魅力化を両輪に「地域商社」の機能を持つ「新しい地方百貨店」を創(つく)ります。
—岡山・鳥取県の東京アンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」の物販運営を委託されました。
岡山・鳥取のよさを知っている百貨店として、両県の魅力をしっかりと東京で全国、世界に向けて発信していきます。