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2024トップインタビュー




船を「前」に進めるスペシャリスト
 —船舶業界は、カーボンニュートラルに向けた目標を引き上げました。
 国際海事機関(IMO)は昨年7月、国際海運における2050年目標をGHG排出ゼロとしました。舶用プロペラ生産シェアが海外で約3割、国内でほぼ100%のトップメーカーへと成長した当社にとっては非常に追い風。今時点では新燃料が議論されていますが、プロペラが船の推進性能や燃料効率に大きく関わることは間違いありません。新造船に限らず就航船の最適なプロペラへの換装「レトロフィット」や、省エネ付加物の開発などトータルで推進性能の最適化を進め、船を「前」に進めるスペシャリストであり続けたいと考えています。
 —買収・提携に積極的です。狙いは。
 21年にはドイツの舶用機器メーカー、ベッカー・マリン・システムズを買収。昨年は船舶の船型設計・開発支援を行う流体テクノ株式会社(長崎県佐世保市)と資本業務提携しました。国際物流の9割を担う海運市場は拡大しています。船の一生=ライフサイクルでの最適な推進性能の追求を加速し、グローバルに展開して参ります。
 —長期事業ビジョンの最終段階に入りました。
 当初考えていた製品やサービスがほぼフルラインアップで提供できるようになりました。26年に100周年を迎えるにあたり、次のビジョンを設定し、船全体での運航効率の向上、船にも船員にもやさしい安全・快適な最適運航に寄与することで、船のQOL(生涯価値)を高め、造船業界が進めている船の自律運航、デジタル化などに対応し、従来の推進性能を超えた新たな価値提供を目指しています。
 —「社内クラウドファンディング」はユニークな取り組みですね。
 管理部門が集積した新社屋NX(エヌクロス)が岡山市北区中島田に完成して1年。人と人がつながる「共創」の場になりつつあります。今年は本社(同市東区上道北方)の改修も進め、これからの新しい働き方の提案もしています。
 また、社員の挑戦したい想いを後押しするため、全社員による投票で支援金額が決まる「社内クラウドファンディング」制を採用し、昨年10月には若手社員がパーソナルジムを開設しました。仕事のやりがいや新規事業、イノベーション創出に向けた取り組みを推進しています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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