2024トップインタビュー
「次世代に誇れる企業」目指す
—現在力を入れている製品は何でしょうか。昨年、イジゲンシートという新製品を発売しました。緑化と防草を両立させる多機能なシートで、維持管理の負担が少なくなります。今後、販売を強化していきたいです。さらに、4月以降には、シカによる食害対策を施した新製品も投入する予定です。1月に能登半島地震が起きましたが、防災・減災、あるいは復旧に使っていただく資材や工法にも、引き続き力を注ぎたいと考えています。
—昨年秋にはSDGs(持続可能な開発目標)宣言をされました。
そもそも社業としてやってきたことがSDGsに沿っているという自負がありますので、ことさら強調しなくてもいいのではないかと考えていました。ただ、世の中の意識が高まっていく中で、企業としての活動が具体的にどうSDGsにつながっているのかを明確に発信する方が良いと判断するに至りました。生物多様性の保全など環境に対する取り組みが、社会の動きとして大きくなっています。そうした分野にもっとスピードをつけて取り組んでいきたいですね。
—ホームページのリニューアルもその一環ですか。
そうですね。製品の羅列が中心だったのですが、企業としての方針を知っていただく内容に改めました。社員の意見を聞いて反映させています。
—現工場の老朽化に伴って本社北側に計画している新工場の進ちょくはいかがですか。
資材高騰などの影響で当初より遅れ気味でしたが、4月から造成が始まり、秋くらいに建設がスタートできる感触です。二つある工場を段階的に整備します。一つは種子の配合や綿の加工部門を担う工場で、2026年に稼働させたいと思っています。
—会社の変革に取り組んでいるとお聞きしました。
業界全体がこれまでとは違う状況に入りつつある中で、会社としてもう一度変革が必要になっています。前例だとか成功事例に頼るのでなく、新たに企業をつくっていくような取り組みをしなければいけません。製品自体を大きく変えていくわけではありませんが、用途であったり、セールスの方法であったり、働き方であったり。変革という方針とともに「次世代に誇れる企業になろう」というサブテーマを掲げています。