2024トップインタビュー

　—間もなく発表される６６期決算（２月期）は３６期連続増収、過去最高益の予想だそうです。要因は。
　新型コロナの５類移行で経済活動が正常化に向かう一方、原材料費の高騰や円安による物価上昇を背景に消費者の節約志向は高まっています。そんな状況下でも、当社独自のビジネスモデルが奏功し、増収増益、過去最高益の予想です。重点販売商品の育成やＰＢ商品のブラッシュアップを行った結果、特に既存店ベースで客数と売り上げが伸びていることが大きな要因です。「ハローズに行けば欲しいものがある」とお客さまに必要とされる店づくりが好業績を実現しています。
　—６７期は営業収益２千億円を目指す年になりそうです。
　「２１２５計画」と題した中期経営計画を進行中ですが、１年前倒しで目標を達成できると見込んでいます。実現のためには商勢圏の拡大や、ビジネスモデルのさらなる進化が必要だと考えています。昨年は山口県内１号店となる防府新田店を防府市にオープンし、７県目の出店となりました。このほか兵庫県姫路市、愛媛県西条市、兵庫県西宮市へ新規出店し、合計で１０６店舗になりました。また岡山市、瀬戸内市、福山市、高松市、丸亀市の既存店を大改装し、店舗の魅力アップを図っています。
　—食を通じた社会貢献活動をリードしています。
　基本理念の「食を通して好循環型の社会を目指す」という方針のもと、食を「社会インフラ」の一つと捉え、すべてのステークホルダーに満足していただけることを目標に取り組んでいます。食品ロス削減の仕組み「ハローズモデル」や、フードバンク、食育、資源リサイクル、ハローズ財団による奨学金支給などを継続してきました。最近では大学生のインターンシップも積極的に受け入れています。
　—今後の出店計画については。
　今期も新規出店を行い「商勢圏の拡大とドミナント化」を推進していきます。「地域一番お客さま貢献店づくり」を進め、お客さま満足度を高めるため、従業員満足向上にも取り組みます。従業員の待遇向上の一環で、４月に初任給及び既存社員を対象に一律３万円のベースアップを実施しました。「元気が出る会社づくり」で長期ビジョンである「瀬戸内商勢圏１８０店舗３０００億円構想」の実現に向けてまい進していきます。