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2024トップインタビュー




危機を機会に変え、強い企業に
 —業界を取り巻く状況は。
 コロナ禍が収束し、物流業界全体が良くなりつつあり、新たな商機も生まれるでしょう。当社は物流の中でもエッセンシャルな食品関連を担っていたことや、配送センターを中心とするBtoB事業がメインであったこともあって、コロナ禍でも売上高を上げることができました。今後も協力会社と共に配送センターを活用した独自の物流ビジネスに取り組んでいきます。
 —トラック運転手の残業規制適用で物流の停滞が懸念される「2024年問題」への対応は。
 今後は業務を行うための人員確保が大きな課題となります。また同問題をきっかけに、小規模な企業のM&A(第三者への譲渡)が増えるだろうと予想しています。これはピンチではなく、高いスキルを持った人材を得るチャンス。知名度アップを目指して広告を増やしたり、働きやすい制度を整えたりして、広く求人アピールをしていきます。これまでのところM&A先は県外企業が多く、他県の地域特性に適応した技術やノウハウを持った人材を加えることで当社は強さを獲得してきたと自負しています。
 —働き方改革にも力を入れておられます。
 24年問題にも絡みますが「社員として働きたい」また「やめたくない」と思ってもらえる企業になるのが目標。具体的には定年時期の見直しや休日の増加、給与アップなどは必須だと考えており、24年度から休日を年間12日増やし、基本給を底上げするベースアップは2年連続4%以上の実績を更新するため検討中です。また、社員が働きやすい会社へと進化する中で、特に若者のやる気を引き出すような施策を打ち出せるよう努力しているところです。
 —今後の展望を教えてください。
 2年後をめどに事業承継を考えています。現在、後継者をはじめM&Aをした会社の社員も含めた次世代を担う人材10人が「グループ経営管理」という部署で新たな企業運営の仕組みづくりにまい進中です。どうやって社員のスキルアップを図り、どうやってDX(デジタルトランスフォーメーション)化を進めるのか。快適な社内環境づくりはもちろん、今後当社をどうかじ取りしていくのかを検討しています。他社にはない、当社ならではの次世代戦略を生み出してくれることを期待しています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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