2024トップインタビュー
アイアクセルで社会に貢献
—8月に創業50周年を迎えます。創業者と2人の仲間、その家族を合わせた6人により、15坪の工場から会社の歴史がスタートしました。フォーミングロールから始まって、冷間ロール成形機、造管機、印刷機などを手がけ、30年前にコインパーキングの機器に乗り出したことで経営が安定してきました。創業者の精神をもとに、お客さまはもちろん自社の従業員と家族を大切にする経営理念をつくって実践してきたことが、今につながっていると思います。
—節目の年の意気込みと、これからの展望は。
産業機械業界は見通しが少し明るくなっていると感じています。コロナ禍の時期の研究開発が実りつつあるので、私たちも工夫と努力で50周年を良い業績で終えたい気持ちです。日本の人口が減少する今後の社会を見据えると、海外に通用するものづくりに力を入れなければなりません。創業者が説いていた「変化に対応できる個人と会社」を目指します。
—アイアクセル(自動車のアクセルとブレーキの踏み間違いを防ぐ補助装置)の現状をお聞かせください。
高齢ドライバーによる踏み間違い事故が頻繁に起きています。でも健康で長く楽しい人生を過ごすには、運転免許証返納だけでは解決しません。特に中山間地域では生活に大きな支障が出ます。事故対策として安定した効果が発揮できるのがアイアクセルです。岡山県内の市町村による補助金制度が普及してきましたし、もっとPRしなければなりません。近い将来、当社の主力商品に育てたいと考えています。
—人材教育には常々力を入れておられます。
全社員を対象に、会社のフィロソフィーを学ぶ勉強会を続けています。これまでは私自身が指導役だったのですが、各部署のリーダーに主宰してもらうようにしました。まずは自ら学んで、人に伝える。それによって伝道師が増え、先々までつながっていきます。大切なのは「自分で考えて行動する」ことです。そういう社員が育つような環境をつくっていきたいです。
—企業の地域貢献のあり方はどう考えておられますか。
陰徳を積むという考え方が大切だと思っています。人知れず地域に貢献する従業員を増やしていく。美作市に英田エンジニアリングがあってよかったと思われるようになりたいですね。