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2024トップインタビュー




非常時もガス使える提案を
 —2022年6月に社長に就任し、時代に合わせた改革に取り組んでおられますね。
 社長業は今も慣れませんが、その方が新鮮さが続いていいと思っています。これまでの良い面と変えなくてはいけない面との見極めも大切です。LPガスの需給予測にはAI(人工知能)が必要になるでしょう。DX(デジタルトランスフォーメーション)の一環としてペーパーレスも進めています。印鑑を押す稟議(りんぎ)書をやめ、私が別のグループ会社にいても浅野産業の決済ができるようにしました。パソコン上で喫緊の課題が分かりやすくなり効率的です。顧客もウェブ明細を選択できるように準備しています。
 —能登半島が大地震に見舞われました。LPガスは重要なライフラインです。災害にどう備えておられますか。
 もし岡山で正月に地震が起きてもすぐ初動態勢が取れるよう社内ネットワークを構築し、誰がどう指示するのか再確認しないといけません。岡山県内に5カ所の中核充填(じゅうてん)所があり、非常時に電気が遮断されてもガスをボンベに詰めて運ぶことができます。ただし給湯器は点火のために電気が必要です。機器によってはEV(電気自動車)の電源でも点火できます。ガスで発電するエネファーム(家庭用燃料電池)もあります。顧客に導入を提案していきたいと考えています。
 —食品事業ではキノコを生産する玉野市の2工場の大改修を計画しておられるそうですね。
 わが社のキノコはオーガニック(有機JAS規格)認証を受けており、関東や関西にも販路を広げています。生産効率を上げ、面積当たりの収量を増やせるよう施設を改修します。さらに健康食品、サプリの開発を見据え、県内の大学教授と協働する研究にも着手しました。玉野の研究所の体制を充実し、サプリとしての適切な摂取量や、キノコを栽培する菌床に木材チップが活用できないかなど、研究していこうと思っています。
 —展覧会の特別協賛などを通じ、地域貢献にも取り組んでおられます。
 地域の文化芸術を育み、心を豊かにするお手伝いができる会社でありたいと思っています。若い働き手をどんどん採用して社内を活性化したい。エネルギーを主体としながらもいろいろな新しい事業に興味を持ち、地域に役立ちたい。そのためにも若い、さまざまな感性を持つ人に期待しています。




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企画・制作/山陽新聞社広告本部
※2024年4月1日付 山陽新聞朝刊別刷り特集に原則掲載したものです。
※役職名や内容は原則取材時のものです。

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